人間の業 ― 綺麗事の裏側 第119話:【連載】知っておきたい認知症のコト 第19回

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    人間の業 ― 綺麗事の裏側 第119話副題:認知症と「お金」の管理 ― 資産凍結を防ぎ、安心を守るために認知症の進行に伴い、ご本人やご家族が直面する大きな現実的課題の一つが「金銭・資産の管理」です。認知症によって判断力が低下すると、預貯金の引き出しや定期預金の解約、不動産の売却といった契約行為が難しくなります。また、銀行が本人の意思確認を行えないと判断した場合、口座が凍結されてしまい、医療費や介護費用を本人の資産から支払えなくなるケースが少なくありません。今回は、認知症における「お金の管理」の課題と、備えておくべき具体的な制度・仕組みについて解説します。1. 銀行口座が凍結されるとどうなるか?銀行は、口座名義人の認知機能低下を把握すると、悪質な詐欺や不正な引き出しから資産を守るために口座の利用を制限(凍結)します。キャッシュカードの停止・店頭での引き出し不可:家族であっても代理での引き出しが認められなくなります。介護・医療費の立替負担:施設入所費用や病院の費用を、家族が一時的(あるいは長期的)に自分のポケットマネーから立て替えざるを得なくなります。「本人のためのお金なのに使えない」という事態を防ぐには、早めの対策が不可欠です。2. 今から知っておきたい主な支援・管理制度資産の状況や認知症の進行度合いに応じて、いくつかの制度や仕組みを活用することができます。① 代理人指名サービス(予約型代理人)金融機関が提供しているサービスで、本人の判断力があるうちに、口座の引き出しや定期解約などを行える代理人をあらかじめ指定しておく仕組みです。手続きが比較的簡単で、日常的な生活費や医療費の支払いに役立ちます。② 日常生活自立支援事業判断能力が十分でない高齢者や障害を持つ方を対象に、福祉サービス利用の手続きや日常的な金銭管理(年金の受取確認、光熱費や医療費の支払い代行など)を社会福祉協議会が支援する制度です。③ 成年後見制度(任意後見・法定後見)任意後見制度:判断能力が十分なうちに、将来に備えて「誰に・どのような管理を頼むか」をあらかじめ契約しておく制度。法定後見制度:すでに判断能力が低下している場合に、家庭裁判所によって選任された後見人が財産管理や法的な契約を代行する制度。3. 早めの準備が「家族の負担」を減らすお金の話は家族間でも切り出しにくいテーマですが、認知症が進行してからでは選択できる手段が限られてしまいます。財産状況の見える化:通帳や印鑑、定期保険などの保管場所を家族で共有しておく。意思の確認:どのような介護を受けたいか、その費用をどう充てたいか、本人の元気なうちに話し合っておく。「備え」を進めておくことは、ご本人の権利や意思を守ると同時に、介護を担うご家族を金銭的・精神的負担から守る大きな鍵となります。>この話が気に入ったら、ランキングバナーをポチッと押していただけると励みになります。
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