由美と美弥子 3137

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Mikiko’s Room
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2020-09-27 06:29:05
冷蔵庫には、350mlのパックごとビールが冷えていた。 男は、テーブルを振り返った。「飲む?」「そうね。 1本、いただこうかしら」 男は、缶ビールを2本携え、テーブルに戻った。 プルトップを開け、女性に渡す。「ありがとう。 それじゃ、乾杯しましょう」 男もプルトップを開いた。「何に乾杯するの?」「それじゃ……。 素敵な脅迫者さんとの出会いに」「はは。 まだ脅迫者なわけ?」「だって恋人じゃないでしょ? そしたら、あなたの若い元気なおちんちんに。 わたしには?」「えーっと……」「ふふ。 わたしの身体には、乾杯するところなんかないわよね」「そんなことないよ。 ほら、また勃って来た。 じゃ、いつまでも若い、あなたのおまんこに」「直截的ね。 閉経してるのよ」「でも、乾いてないでしょ。 今も濡れてるんじゃないの?」「もちろんよ」「先に1発やろうか」「きりがないわよ。 ほら、乾杯」 缶ビールの当たる鈍い音がした。 2人の奇妙な関係に相応しい音に思えた。 男は、乾いた喉にビールを流しこんだ。「旨い」 生きてると思った。 おれは今、生きている。「いい飲みっぷり」 テーブルの惣菜を食べ、冷蔵庫のビールを飲みきった。 テーブルの皿が片付けられ、ナッツボウルとワインに替えられていた。「あー、いい気持ちだ。 やっぱり自分の部屋で、ひとりで飲むよりずっといいね。 この歳になって、初めて気がついた。 また来てもいい?」「あ……、ええ。 もちろんよ」由美と美弥子 3136 <目次> エロ本を拾った話