ブルーノ・シュルツ「二度目の幼年期」

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     随分と昔にブルーノ・シュルツのことを書きました。 日本ではあまり知られていないブルーノ・シュルツ。 歳をとってくると、幼少期のことに思いを馳せる感覚に煌めく時があります。そのような感覚は青春期や壮年期にはない。もうそろそろ先が見えてくる老年期にのみ蘇る。 二度目の幼年期とは、そういう意味では誰にでも訪れるときなのかもしれません。 僕の青春時代は10代の頃はたいしたことはありませんでした。 20代の頃、恋愛や失恋というそこそこの舞台に立ちはしたけど、殺風景な思い出しかない。 それよりも、「第二の青春」と呼びたいような経験をSMを通じてしてきたような気がします。まぁ、失恋ばかりの、月並みな青春でしたが。 言い方を変えれば、SMに恋していたのでしょう。というかマゾヒズムに溺愛していた。岩清水君ではないですが、女王様のためなら死ねる!みたいな? 現実を避け、妄想に逃げるマゾヒズムは、けして明るいと言えなかったブルーノ・シュルツの生涯に灯を照らしていたようにも思えます。
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