拐かし (かどわかし) 第七話

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人妻・熟女の不倫実話と創作官能小説専門ブログ 元ヤン知佳の美貌録 54view
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     遊女がせがみ、客がつれないこたえを返す。 そんな遊女と客の会話を傍で聞いているうちに、なんとなくお家の様子が分かって来る。 あるとき、もしかしたらという疑念が起きた。 どうあっても確かめずにおれない。 新次郎の盃に銚子で酒をそそぎながら、何気ない口調で水を向けた。「お家のご商売はなんですかい」「材木屋さ。 もっとも親父は金貸しもやってるがね」「本所の、長崎橋のあたりとお聞きしましたが…」「そうさね」大店の跡取りと名乗ったからだろう。 心なしかふんぞり返った。「もしかしたら…、 屋号は山鹿屋さんではございませんか」「なんだい。 おまえ、どうしてそんなこと知ってるんだい」孫右衛門はここぞとばかりにかしこまってこたえた。「へっへっへ、なにね。 以前、別な商売をやってたときに、お声かけ頂き、お買い上げいただいたことがございます。 確か立派なお店だったと覚えておりますが。 そうそう、ええっと…。 たしか、旦那は…」そこから先はとぼけた。 女郎を買おうかという歳になって、いまだに泊まりはどうのと口出しをする。 さぞかし父親を嫌ってるに違いないと思われたが、 まさにその通りで、新次郎は嫌な顔をし「清兵衛さ。 頑固親父でね。 そんな話しはよそう。 酒がまずくなる」こう言うなり、話題を打ち切った。「へへ、 これは気づきませんで。 ですが新さん、 花魁が早くお床に行きたがっているんですよ。 そこんとこ…」言いかけるのを制し「好かねえよ、 まごさん」小春が背中を叩く真似をした。 新次郎は照れ笑いをしている。 ふたりを寝間に送り、孫兵衛は寝床と周りを屏風で囲んだ。「では、 ごゆっくり」 そう告げくるりと振り向いた途端、頭にひとつの考えが芽生えた。 この新次郎が使えるのではあるまいか。 息子に罪はないが、清兵衛に衝撃を与える材料に利用できるかもしれなかった。 もしかしたら、衝撃どころか山鹿屋に一矢報いることが出来るかもしれない……。 が、まだもやもやとしており、形は成していなかった。 計画が形になって来たのは、コツの女郎屋 (食売旅籠 - 食売女を抱える旅籠) でばったりと忠八と顔を合わせてからである。 かつて、危ない橋を渡っていた時の仲間で、孫兵衛の方が年上であることから、忠八は「兄ぃ」と呼んでいた。 小塚原は日光街道に沿って町並みが出来ていた。 四十軒近い女郎屋 (正しくは食売旅籠 - 岡場所) が軒を連ねていた。 吉原で働く者は遊女と関係を持つことは固く禁じられていた。 妓楼内で男女の関係があると、秩序が保てないからである。 この掟を破ると、若い者は手ひどい制裁を受け、吉原から放逐される。  遊女も宿場の女郎屋 (食売旅籠 - 岡場所) などに鞍替えという形で転売された。 ただし、吉原の外の女郎屋で遊ぶのは自由だった。 そのため吉原からほど近い小塚原のコツが彼らにとってもっぱら遊興の場となっていた。 孫兵衛も時々、このコツで遊んでいたが、そんなある日、遊女に見送られ外に出ようとして、同じく階段を下りて来た男に声をかけられた。>
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