拐かし (かどわかし) 第二話

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人妻・熟女の不倫実話と創作官能小説専門ブログ 元ヤン知佳の美貌録 2view
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     目的地に着くや否や辺りを窺がったが、通りに人影はなかった。 天辺に煌々と月が輝いているだけに、建物の陰になった闇は濃い。 孫兵衛はおもむろに懐から御高祖頭巾を取り出すと、頭からすっぽりと被った。 鐘の音が止むのを待って山鹿屋の前に立った。 通りに面した二階建てとはいえ山鹿屋は、建物の陰同様真っ暗で、静まり返っていた。 主一家も、むろん住み込みの奉公人もみな、熟睡してるに違いない。 拳を固め、孫兵衛は閉じられていた表戸をドンドンと叩いた。 しばらく間を置き、またドンドンと叩く。 中からは何の返事もないが、執拗に叩き続けた。 ようやく、表戸の内側辺りでかすかながら足音がした。 奉公人の独りが渋々、起き出してきたようだ。 待つことしばらく「何処のどなた様でございますか。 ご用は、明朝にお願いいたします」用向きを伺おうともせず断りの言葉を発した。 その声には迷惑は元より、かすかな怯えも感じ取れた。「ご子息の新次郎殿のことで参った。 危急の用じゃ。 主殿にお目にかかりたい」恐らく耳をそばだてて、立ち去るのを待っているだろうと知った上でまくしたてた。「えっ、 若旦那様のことでございますか。 どちら様でしょうか」要件が分かってなお、戸を開けようとしない。「主殿にしか申し上げられぬ」その後、何度身元を尋ねられても、孫兵衛は応えることなく、ただ頑なに山鹿屋の主殿に会いたいと言い張った。 これには奉公人もついに根負けし、「少々お待ちください」と言うや、一旦引き取った。 しばらくして、今度は数人の足音がした。 警戒し、人数を集めたのであろう。 依然、表戸は硬く閉ざしたまま、内側から声がした。「主の清兵衛でございます。 せがれの新次郎の件とのことですが、貴方様は何処のどなた様でございましょうや」穏やかな口調ながら、緊張のためか語尾が震えていた。「そう用心せずともよい。 こちらは独りじゃ。 戸を開けてもらえぬかな」「こんな夜分に身元の知れないお方を、中にお入れするわけにはまいりませぬ」あらかじめ予測はしていたものの、流石大店の主といった返答だった。「こちらとしてはこれでも気を使ってるつもりでな。 このまま表戸越しに問答を繰り返せば、近所に筒抜けになるぞ」この一言で清兵衛は気圧されたように押し黙った。 乱れた足音に続いて、ヒソヒソ声がする。 小声で聞き取りにくいものの言い争うような声も混じる。 どうやら対応を相談しているらしい。 しばらくして、「では、お入りください」漸くと言おうか、静かに潜り戸が開け放たれた。 灯りが通りにこぼれる。 一瞬おいて孫兵衛は躰を屈め、一気に潜り戸を通り抜けた。 潜る瞬間無防備な体勢になるだけに緊張したが、何事もなかった。 土間に立ち、素早く辺りを見回す。 5,6人の男どもが集まり周囲を取り囲んでいた。 そのうちの数人が手燭を翳しているため、ひとりひとりの顔まではっきりとわかる。 みな、一様に強張った表情をしていた。 中には、右手に持った擂粉木や竹箒を、そっと躰の後ろに隠してる者もいた。 盗賊の類てあったなら、せめてもの武器ということであろう。 その中に四十代後半の、恰幅の良い男がいた。 頬が豊かで、唇も分厚い。 もとより、孫兵衛もその男を見知っている。 下手に受けては多勢に無勢、こちらが町人であることを悟られぬよう、武士らしく刀の柄に手をやり、ゆるりと右に回った。 奉公人どもは関わり合いにならぬよう退る。「新次郎殿の身柄は当方で預かっておる」面を伏せるようにし、言い放った。「えっ、 どういうことでございましょうや」慌てふためき声をかけて来たのは清兵衛の妻 糸だった。「拐かしたということじゃ」刀に怯えたのだろう、誰も突っかかってこようとはしない。「まさか…。 せがれは今宵、知人宅に泊まると言い残し出かけております」「ほう、 では、問い合わせてみるがよい。 人を走らせれば、半時 (約一時間) も経たずしてわかるであろうよ。 して、この履物に見覚えはないのか」 孫兵衛は懐から、裏合わせにした草履を取り出した。 清兵衛が奉公人を見回す。 >A married woman who feels sexually excitedすー image画像はクリックしていただくと拡大します。40歳の妻と55歳の夫の熟夫婦です。子供たちが親離れをしたので夫婦で出かける機会が増えてきました。混浴温泉が大好きな夫に連れられて、妻は仕方なく温泉に入り、記念写真まで撮られてしまいます(^^ゞ
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