マゾとしての尊厳

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     いくらマゾヒストであろうとも、人間としての尊厳を忘れてはならない。 いや、多くの人は言われなくても自覚しているはずで、虚栄心からでなく、普通に人それぞれ誇りとプライドはきちんと持ち合わせているはず。 SMのセッション中でも、ことさら意識的に(見栄をはる必要はないけれど)、卑屈になることなく威風堂々たる気持ちを持つべきなのだ。 そうであればこそ、仮想現実としての被虐的な羞恥に、うっとりと出来るのだから。 羞恥そのものは、リアルなもの。 仮想現実とはいえども、感情としては現実の感覚だ。 ひたすら謙虚に、へりくだった態度や思想、感情を現実的に抱いていても、自分は善き人間であり、惨めな辱めを好きで受け入れるような変態ではない!っと、しっかり認識した上で、女王様の奴隷となる道化芝居を演じる。これは意外と難しいのかもしれない。 普段の日常生活においてでも、人から尊敬されるような麗しい行いに努力し、気持ちいい羞恥を受容するための準備をしておこう。 赤い羽募金をしてもいいし、献血でもいい。世のため人のため、そして自分自身のために、小さな善意の積み重ねが、SMプレイでの充実した時間へと導いてくれる。
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