由美と美弥子 3381

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■ その日は、夜遅くまでオナニーを繰り返した。 当然、翌朝は寝不足だ。 母親が、わたしの顔を見て驚いていた。 目の下に隈ができていると言う。 宿題が長引いたと言い訳した。 でも、これはあながちウソではない。 佐耶から科せられた宿題を、一晩中解いていたようなものだから。 休むことを勧められたが、もちろん断った。 休んだら、佐耶に会えなくなる。 体温を測られ、平熱だったので登校を許された。 教室に入ると、佐耶はもう席にいた。 わたしの気配に気づいたのか、佐耶が席を立った。 わたしの机の横を通るとき、小さく顎をあげた。 ついてこいという合図だと思った。 少し間を置き、わたしも教室を出た。 佐耶から、数メートル離れて歩く。 細身で、スタイルが良かった。 スカートの位置が高い。 すれ違う生徒たちと比べたら歴然だった。 裸を見たいと思った。 佐耶は、校舎脇の通用口から外に出た。 通用口の外はグランドだ。 しかし佐耶は、グランドまでは出ていなかった。 「犬走り」と呼ばれている、校舎に沿った細いコンクリートの通路に立っていた。 佐耶はわたしを迎えると、わたしの顔を覗きこんだ。 笑った。「きっと、こういうことを言うのね。 顔に書いてありますって」「何のこと?」「とぼけたって無駄よ。 その隈。 夕べ、寝てないでしょう。 理由は、わたしにだけはわかる。 オナニーしてたのよね、一晩中」「……」「見て」 佐耶は、大きな黒縁メガネを外した。 素顔を見るのは初めてかも知れない。 青みがかった瞳が、真っ直ぐわたしを見ていた。 しかし……。 その目の下には、くっきりと隈ができていた。 しばらく、2人して笑いあった。由美と美弥子 3380 <目次> エロ本を拾った話
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