うつ伏せの香織を手前に引いたことで、香織の尻は、絵里子の股間の真下に来ていた。　痩せた尻たぶの狭間から、性器が覗いている。　濡れ具合を確かめようと指を伸ばしかけたが……。　とどまった。　本人はまだ、この姿勢のまま犯されるとは思ってもいないだろう。　しかし性器に触れれば、その可能性に気づいてしまう。　また暴れられたらやっかいだ。　絵里子は手の平に唾を垂らし、股間のディルドゥに塗りたくった。　ディルドゥを真下に向け、香織の性器を狙う。　黒い切っ先が、貝が閉じたような狭間を覗きこむ。　そして……。　一気に、突き下ろした。「ぎぇぇぇぇぇぇ」　絵里子の股下で、香織の尻が跳ねた。　釣り鉤に掛かって暴れる魚のようだ。「痛いぃぃぃ」「すぐによくなるわよ」　絵里子は腰を動かしていないが、香織の尻が暴れるので、ディルドゥは自然に抽挿されていた。　陰茎に着いてあがってきた血が、香織の尻たぶに塗りたくられる。　陽にあたらない真っ白い尻に、鮮紅色の血液。　美しいと思った。　やがて、香織の抵抗が鎮まった。　観念してリールを巻かれる魚のようだ。　香織の顔を脇から覗くと、腫れぼったい目蓋を閉じ、嗚咽していた。　可哀想に。　変態女のディルドゥで、処女を失うなんて。　今後、もし彼氏が出来ても……。　この初体験は話せないだろう。　せめて……。　少しでも気持ち良さを体感させてやろう。　絵里子はわずかに腰を上げた。　ディルドゥの角度は垂直に保ったままだ。　ゆっくりと押し下げる。　先端が膣壁にあたって止まる。　膣内の前側の壁、膣前壁だ。　ここには、いわゆるＧスポットという領域がある。　正常位による性交では、刺激されにくい部位だ。　後背位、しかも、陰茎が膣前壁に垂直に近い角度であたる体位が、一番刺激を与えやすい。　つまり、女性がうつ伏せに寝た状態で真上から突きこむ体勢、すなわち寝バックが最適なのだ。　絵里子は、香織の横顔を確かめながら、ディルドゥの先の位置を微妙に動かした。　強くは突き下ろさず、切っ先で探る感じだ。　香織の小さな尻に、絵里子の下腹部が乗っている。　この肉同士がクッションになるため、切っ先のコントロールは微妙に行えた。由美と美弥子 3338 ＜目次＞ エロ本を拾った話