「私Mです」はトラップ？？？女が束縛されたいと思ってしまうのはなぜか？女は、誰かから支配されるとなぜ心地いいのか？久美子の依頼を受けるたびに考えることが多くなっていった・・・においては、男が支配し、女が支配されるという構図が浮かびやすい。性において、支配・被支配といえば、SとMがあるが、これはどういった仕組みで快楽なのだろうか？俺たちに依頼する女たちの十中ファック（十中八九）は「私Mです！」という。だが、人それぞれ“M”という定義が全然違うのである。ある女の「私Mです」はマグロ状態でたくさん優しい愛撫をして欲しいだけだったり、ある女の「私Mです」は奉仕をさせられることが好きだったり、Mだと思っている内容やレベルが、女によって全然違うのである。ドM・ドSという言葉は勘違いされやすい。世間では、『S＝攻め、M＝受け』というイメージだが、というのはそんな単純なものではない。女の「私Mなんです」は「私の希望どおり攻めて欲しい」と同意である！大切なことは、それを見極めることで、自分が思うSを、相手に押し付けてしまうと必ずズレにつながり良いにはならない。「激しいのがいいと思い、激しいガシマンやピストンをする」ただ激しくするのがSではない。を激しくされたい＝無理やりねじ伏せられてめちゃくちゃにされたい　❌を激しくされたい＝この人なら屈服されても良いと思える素敵な人に力強く抱いて欲しい　⭕️私Mなのと聞いて「俺が虐めてあげようか？」と言うくらいの間違いである。また「俺ドSやねん！」という男も地雷でしかない。命令口調でオラつくのSではない。言葉責めは、S側がMが欲しいことを言って興奮させるものである。イマラチオ、スパンキング、腹パンチ、首絞めなど相手に苦痛を与える行為、それ自体がSでもない。加虐的なプレイは、技術のいることであり、簡単に手を出してはいけない。やり方学んでいないと、相手を傷つける可能性が高くなる。また、いきなりの上目線もSではない。には上下関係はなく、お互い対等なければならない。言葉責めも、相手にとって何が有効なのかをわかっていないと全く響かない。「～下さいは？」「～してごらん」などのAVのセリフや「このメス豚野郎！」相手が求めていない過度な加虐的言動・・・小説やネットなどで簡単に描かれているが、ちゃんとしたの知識と性知識を得て、要領を掴んでいる人しか本当は手を出してはいけない。昨今、俺たちを依頼する女たちにも、そんな勘違いS野郎の被害にあったということを聞くことが多い。女の「私Mです」に惑わされず、相手が求めていることを見極めることが大切なこと。SとかMとか、ちょっと聞きやすい耳ざわりの良い言葉にされているせいか、勘違いしている人が多くなっている。本当の意味で『』という言葉をわかって使っている人は少ないのである。それでは、本来のというもの考察してみよう。★本来のSMの定義★【S】サディズム（加虐性欲）加虐性欲で、相手を身体的に虐待を与えたり、精神的苦痛を与えたりすることによって性的快感を味わう、または、そのような行為をしている自分を妄想したり相手の苦痛の表情を想像して性的興奮を得る性的嗜好のひとつ。【M】マゾヒズム（被虐性欲）被虐性欲とは、肉体的精神的苦痛を与えられたり、羞恥心や屈辱感を誘導されることによって性的快感を味わったり、そのような状況に自分が立たされることを想像することで性的興奮を得る性的思考のひとつ。ムチで例えると、叩いて興奮するのがSで、叩かれて興奮するのがM。これがほんらいの意味合いである。そして、SとMは、一対（セット）ではなく、それぞれが独立した性癖であり、それが揃ったらウィンウィンの関係になりベストカップルになる。SMは性癖的に性格的にお互いの相関関係じゃないと、相手を傷つける性癖なのですごく気をつけないといけないのである。SMとは相互の“共感”が必須SはMである相手の苦痛に“共感”する必要がある。相手は「これが嫌だろうな」「これは恥ずかしいだろうな」「これ痛いだろうな」「これは屈辱的だろうな」というのが自分の中に無ければ可逆性は味わえない。SがMに、MがSに共感できなければ成立しないのである。本来SMとは別にトラブルになりやすいのが『S＝支配（コントロール）させる、M＝服従（被コントロール）させられる』というもの。「相手をモノ扱いするのが好き」「自分をモノ扱いされるのが好き」モノになることを楽しむならいいが、それが日常に及ぶとモノ事を考えられなくなって上下関係が出来てしまう。これは長つづきしない。必ず目覚めるのである。ここでコントロールさせる側が固執する。そこで出てくるのが“暴力”である。暴力というのは自分の優位な立場を相手にわからせる行為。支配をしていないと自分を保てないから、相手をモノ扱いしないと弱い自分を保てないから・・・結局は、暴力を振るう男は弱い男で、Sでも何でもない、ただのクズ野郎である。ということで、支配／服従のSMは“共感”がないので危険なのである。さらにSMの場合、どうしてもS＝男・能動的（する）、M＝女・受動的（される）という図式がイメージされるが、これも“共感”が薄い場合、SMとしてのは成立しにくい。それでは、俺たちが推奨するSMとはどんなプレイなのだろうか。それは、S＝サービス、M＝満足（わがまま）である。Sは、相手の反応や態度、様子を見て対応（反応）する。Mは、言動に意思がある。もっとこうして、相手にさせる。Sは徹底的に相手のしたいことをやってあげるということ。そしてMは、自分が満足するために、わがままになることである。この場合のプレイは、お互いの“共感”があるので、その後の行為も満足度が高くなる。普段のとは違い主従関係（お互いの役割）になり刺激的なセックスを楽しむためのプレイである。主従関係と言っても「支配／服従」のSMのように、上下関係を作って乱暴的な行為や言葉で相手を罵ったり、男の欲を満たすだけのプレイではない。あくまで女の願望を聞き出し、それを満たすのがSMプレイである。このようなSMプレイは、セックスの前戯としても最高で、女はトランス状態に入りやすく、脳イキ（性器接触なしのオーガズム）しやすくなったり、マルチオーガズム状態に至ったり、ミラクルが起きやすくなる。SMは相手の心に寄り添い、観察して丁寧な刺激を積み重ね、感情を出していく癒しのひとつである。半ば強引に（だけど愛を持って）閉じ込めたエネルギーを引き出す方法なんだと思う。誰でもいいわけではない。受け止めてくれる相手がいるから幸せで、信頼して出せる。だからSMのパートナーはすごく重要で、安心感と信頼は絶対に不可欠である。これがないと、SM行為そのものが目的になってしまう。そういうSM行為を繰り返しても、満足することなく底無しなってしまう。SMは、目的ではなくて手段！体の、心の奥底に眠らされているエネルギーを解放するパワフルな手段。SMもセックスもコミュニケーションが基本である。結局は、性的な興味のある相手に対する肌と肌のぬくもりが感じられる最大のスキンシップなのである。つまり、性的嗜好により、形や行う内容は違うけれど、肌と肌の触れ合いやスキンシップということでは、セックスもSMも何も変わらない。相手が「この人をもっと知りたい、もっと付き合いたい」と思うかどうか。違うのは「触れ合いの方法」だけなのである。そして大切なポイントは、相手に信頼感を得られるかだけなのだ。だから、ことさらSMを特別なものと捉えるのは間違いを起こしやすい妄想な部分もあり、ある意味、何も知らない女に対しては事故になるケースもある。S側も、相手をもっと観察して、Mの安全を担保する「守り人」としての立場を考え、人として男としてスキルを磨かなければならないのである。「自分で自分に協力するんやで、半分は俺が出したる、あと半分は自分で出せ」SMや緊縛での被害者が一人でも減りますように・・・