40歳から花開く性!女の残りの時間トキメキは突然やってくる

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    主婦という「重荷」を下してを依頼する女たちの中で、セックスによって十分な快感が得られないオーガズム不全に次いで多いのが「セックスレス」の悩みによるものである。セックスレスというのは「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期にわたることが予測される場合、セックスレス・カップルのカテゴリーに入る」と日本性医学学会でこのように定義されている。もう諦めてしまっている女、あるいは2人が納得してセックスをしない、という場合なら問題はないが、を依頼するのは、「したくてもできない」という悩みを抱えた女たちである。相談できる相手もなく、ひとりで悩み苦しみつづけ、ようやくここにたどり着いたという女たちである。特に、40代に入り閉経を意識し出した女たちの苦しみの背景は実にさまざまで、百人百様の物語があり、誰もが、とても切実だったりする。女たちが自由に生きられる時代になったと言われて久しい。だが、本当にそうだろうか?確かに職業や生き方の自由は広がったが、その一方で、若い女たちは「恋愛にのめり込めない」「結婚に希望がない」と悩む。では、大人の女たちは幸せなのか?色んな女たちの依頼を受けてきたが、大人の女たちはもっと混とんと思いを抱えているように見える。夫や恋人とのセックスレスに悩んでいる女の多さには驚くほどである。それはセックスだけの問題ではなく、心の領域にも入り込む、愛されていない寂しさ、女として見てもらえない辛さは、年齢を経ると共に大きくなっていく。自分自身が「トキメキのない人生」を送っていることに、うんざりしている女も少なくはなく、トキメキたい、愛されたいと身も心も叫んでいるのかもしれない。母としての役割は、一段落した。そう思った瞬間、ユキを極度の空虚感が襲った。30代後半から、ひとり娘が学校から帰るまで、ひとりになった家で考えることが多くなった。「何のために生きてきたのか、と急に自分を振り返るようになったんです」それは夫との関係を考えることにもつながった。夫は別に暴力を振るうわけでもないし、娘をとても可愛がる、いい父親だった。でも、いつの間にか、男女というより夫と妻、父親と母親、という役割の側面だけが大きくなったような気がしていた。長年、一緒にいるのに、本当にこの人と心が通じ合ってきたのかなと、ふと思ってしまった。その頃から「私は女として幸せなのか、これでいいのかという思いがだんだん強くなっていったの」とユキは振り返る。結婚生活は、確かに男女としての情熱を損なっていく。結婚が「生活」である限り、それは避けられない。なぜなら、男と女のぎりぎりの「恋心」は、非日常の場においてこそ輝きを放つからである。その代わり、結婚の場では、別の愛情が育つ。家族として、同志としての大きな愛情が育つのである。ユキが「女として幸せなのか」という裏は、ずばりセックスのことである。ユキが35歳くらいの頃から、セックスは年に1、2回あるかないかのレス。たまに酔って帰ってきた夫が寝ているユキのパジャマのズボンと下着だけ脱がせて、何度か出し入れして終わり、というセックスだった。夫はもともとあまりセックスに関心がある方ではなく、自分の欲望を処理するだけ。そんなものなのかなと思っていたが、40代に入り妙に人肌が恋しいことが多くなっていった。ユキの寝室はシングルベッドを2つ並べて寝ているが、手を伸ばせば夫がそこにいるのに、手を握ることも抱き合うこともない。ユキはそれが寂しくてたまらなかった・・・30代の主婦たちは、まだ子育てに忙しい。子どものことが第一なので、夫婦生活が間遠になっても、それほど気にも留めない。ところが子育てが一段落すると、やはり自分のことに目がいくようになり、考えは夫との関係に及んでいく。そして気づく・・・女として満たされていなかったことに・・・昔はシャワーを浴びると湯を弾いていた肌は、いまや湯に馴染んでしまう。男を惹きつけられるのは、やはり「若さ」だと女は本能的に知っている。(本当はそんなことないが・・・by ナオト・笑)だから老いを怖れるのである。身も心も叫んでいる男に見向きもされなくなるとき、どれほど絶望感を抱くか、自信を喪失するか、現実を見たくない。女が終わる恐怖、私には時間がない!「セックスがしたい、それも気が狂うほど激しく!」ユキの頭の中には、常にそういう思いが渦巻いていく。女性誌の「恋してこそ女」「セックスが女をキレイにする」という記事を見るとドキッとした。鏡を見ては、目尻や口のわきのシワにため息をつく日々がつづいた。これではいけないと、ヨガにフラメンコ、手芸などいろいろ習い事を試してもみた。それでも心は満たされない・・・「女としてこのまま終わりたくない。それが強迫観念みたいになったんです」「私、イッたことがないんです。夫が2人目の男性で、最初の人とは一度きりの関係だった。このままじゃ、どうしても嫌だと思ったの。なんとしても、いまのうちに女として満たされたい。そうでなければ、死んでも死にきれないとまで思い詰めてしまったんです」三十させごろ、四十しごろ、五十ゴザかき、六十ろくに濡れずとも、という言葉がある。女の年齢と性欲を現した格言である。どれだけの五十代女が、ゴザの上で腰を振り散らかしているか知らないが、女は、受動態から能動態に変わり、40~50代で性欲のピークを迎えると考えてもいいだろう。依頼をする女たちに聞いても、確かに性欲は、若い頃より強くなっていると答える女は多い。それは、歳を重ねると一度一度のセックスで感じる快感が深まっているせいでもある。より深く、もっと深く、と貪欲さは底を知らない・・・それでも「いつまで私をセックスの相手として見てくれる人がいるのか」と不安になることもことも事実。それにパートナーの男も50代ともなれば性欲があったとしても、自分のムスコが寝たきりで、パンツの奥に引きこもり、パッキンも緩み、小⭐︎便の後に漏水する始末である。なんとも上手くいかないものである。ユキは悶々とした日々を過ごしてきたという。自分で自分を慰めることも多くなった。だが、虚しさは消えない。夫も娘も、毎日はつらつとした日々を送っているように見える。自分だけが取り残されている、だが、このまま終わりたくない、と・・・薬局を経営している夫が忙しいのは、理解している。「私のこと好き?」「愛してる?」と、夫に投げかける。「当たり前やろ」決まって同じ言葉で夫は答える。「だったら、どうしてしてくれないの?」と、訴えた。「わかってるやろ。俺はものすごくしんどいんや。そんなことするんやったらゆっくり休みたい」と、言葉を荒げる。「私だって、すごいしたいときあるんよ」こんな言葉を口から吐き出さなければならないのか、と思うと涙まじりになる。「お前はセックスしかないんか。変なんちがうか」これ以上、突き詰めて言い合うと、夫婦の仲が音を立てて崩れ落ちそうな予感がした。「なんで、こんなに近い人に思いが伝わらないのだろう。近ければ近いほど私の思っていることが伝わらないの・・・」ユキのいきさつを十分理解しているので効果のないことを承知のうえで聞いた。「旦那ともう一度落ち着いて話し合ってみたら」ユキはキリッと俺を見つめて、それから大きく息を吐いたあとこういった。「これってなんなの、毎日一緒に暮らして同じ部屋で寝ているのに・・・ナオトさんの方がずっと遠いでしょ。それなのに触れ合っているだけで、どうして遠い方が伝わったりするわけ?抱かれているときに、ふっとそんなことを考えていたの。自分の体はこんなにも感じるんだ、それがわかったからたぶん、今の私に必要なのは快感だと思うの。」夫とのセックスに満たされない心と体を、誰かに抱きとめてもらいたい。セックスがなくなってから、ユキの体がセックスを求め始めた。色々悩んでみたけど、頭で考えれば考えるほど体が反乱をおこす。快楽に身を委ねていると、頭の中がしだいにとりとめなくなっていく。心が楽になる。人が誰かに相談するときには、大体は8~9割は結論が出ていて、残りの1~2割の迷いが、誰かの助けを必要としている。各人各様にたどり着いた結論が、正しいかそうでないのか、俺にはわからない。でも、彼女たちは、より幸せに生きていることだけは確かなようだ。俺は彼女たちが選んだ生き方を応援し、遠くからそっと見守っていくだけである。
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