■　あの食事会以来、3人の奇妙な関係が始まった。　吉崎さんは、たびたびわが家を訪れるようになった。　決まって最後は、裸の饗宴だった。　しかし、1度も一線は越えていなかった。　わたしは吉崎さんに、指一本触れてはいなかったのだ。　最後は決まって、志津子と吉崎さんの正常位だった。　それを見ながら陰茎を扱き……。　フィニッシュは、吉崎さんの顔だ。「彼女、気に入っちゃったみたいなの」　志津子は、吉崎さんのいないとき、彼女が告白した性癖を教えてくれていた。　吉崎さんには申し訳ないが……。　興味の方が強く、わたしの方から暴露話を促すことも多かった。「3人でのプレイが？」「もちろん、それもそうなんだろうけど……。　昭夫の射精よ。　顔めがけての」「いわゆる顔射ってやつだな」「ご主人のときは、1度もなかったんだって」「ま、それがノーマルってことだ」「子どもがほしかったから、中出しオンリーだったみたいよ。　外に出すなんてもってのほかだったんじゃないの」「顔射が好みってことは……。　もともと被虐性があったんだろうな」「そうかもね。　ふふ。　甘いんだって」「何が？」「何がって、精液よ。　昭夫の」「味のことか？」「そうよ。　自分で舐めたことない？」「あるわけないだろ。　あったら変態だ」「わたしたち、十分に変態ですから。　味のことは、わたしも感じてた。　わたしだって、そんなに奔放だったわけじゃないから……。　男性経験も、さほどじゃなかったけどね。　でも、昭夫ほど甘いのは初めてだったの」「さほどじゃないって、味を比べられるほど経験があったってことじゃないか」「バブルのころは、それなりにね。　ゴムしたがらない男が多くて。　で、最後は外出し。　お腹とかおっぱいが多かったけど……。　中には、顔にかけたがるバカもいてね。　最初は、イヤだったわ。　化粧は直さなきゃならないし。　目に入ると痛いし。　でも、味に違いがあることがわかって、興味が湧いたの。　で、顔以外に出されたときも……。　相手にわからないように、そっと掬って舐めてみる癖が付いたのね」由美と美弥子 3183 ＜目次＞ エロ本を拾った話