由美と美弥子 3027

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Mikiko’s Room
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2020-04-26 06:29:35
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照明が一瞬落ち、すぐに点灯された。 色彩は伴っていなかった。 以前の舞台と同じ、やや暗めの間接光に戻った。 万里亜の影が、床にぼんやりと映し出されている。 万里亜が、バラ鞭を振るった。 四つん這いの人体にだ。 しかし打擲したのではなく、何かの合図のようだった。 人体は一瞬で進化し、二足歩行に変じた。 こちらに背を向けている。 これは……。 どう見ても、男だ。 と云っても、筋骨隆々たる体型ではない。 服を着せたら女性に見えそうなほど、華奢だった。 しかも、明らかに若い。 少年だ。 もちろん、少年の裸など、見たことはないのだが。 いや。 ある。 しかも、遠い昔ではない。 つい最近だ。 そう。 夏休みのバイト先だった千葉の民宿。 花火の会場で見つけた痴漢男が……。 民宿に戻ったら、庭にいたのだ。 しかも、ただいたのではない。 シーツに隠して干していた由美たちの下着をネタに、オナニーに耽っていたのだ。 由美の誰何に逃げようとした男の横腹に、思い切り蹴りを入れた。 あえなく失神した男を、逃げられないよう、物干しの土台に括りつけた。 手近に紐などはなかったので、男のタンクトップを脱がし、柱に後ろ手に括りつけた。 さらに逃走を防ぐため……。 下のハーパンまで脱がしたのだ。 オナニーのため、すでに半分下ろされていたこともあるが。 すなわち、素っ裸にしてしまったわけだ。 その後、目を覚ましたその男は、薫と名乗った。 地元の高校生だと云う。 そして、由美と美弥子、民宿の息子の涼太の前で、世にも奇妙な物語を語り始めたものだ。 由美の脳裏に、はっきりと薫の裸が蘇った。 今のように、直立した背中を眺めたことはなかったと思う。 しかし……。 似ている。 まったくの同質感を感じるのだ。 同じ年代の少年は、みんな同じ感じなのだろうか。 それにしても……。由美と美弥子 3026 <目次> 由美と美弥子 3028