若造はもちろん、４０でもまだピンとこないかもしれない。私の場合、４５才を過ぎてからその怪奇現象は現れ始めた。夜寝る前の日課、いつものマスターベーションで、チンコがカチカチにならないのだ。魚肉ソーセージのように弱々しいペニスをシコシコするのだが、一向にパリッとしたシヤウエッセンにはなってくれず、なぜかそのまま射精して、頭に「？」が残ったまま就寝する夜が続くのだ。老いた。そぅ実感せざるをえない。もちろん、マスカキでなければ硬くなるときだってある。風俗店でょっぽどなテクに遭遇すればカチンカチンにはなる。先月号のスロー手コキなどがそれだ。が、恒常的にフニヤ傾向にあることは確かで、特に昨夏、大阪の飛田新地での出来事は決定的だった。美女を指名して階に上がったのに、いっこぅに硬くならなかったのだ。もちろん射精もままならず、ボー然としたまま階下へおり、呼び込みのババアに見送られるショックたるや。４５才とは、以上のょぅに、勃起薬を必ずしも必要としているわけではないのだが、服用すれば有な性ライフになると思われる、そんな年齢のようだ。質問者の４５才さんもおそらく似たようなものだろう。勃起薬を入手するために私が向かったのは、新宿のクリニックである。全国どこであれ、「バイアグラクリニック」で検索し、ちやんと店舗を構えているところなら安心して購入できると思っていいだろう。「最近、勃ちが悪い」とボソボソ告げる問診だけで、鑿薬の購入手続きに移った。バィアグラとシアリスの二種のうち、私がいただいたのはシアリス錠だ。飲んでから１時間ほどで効果が表れ、その後も継続するという。ただいま昼の時というさほど性欲の沸かない時間帯であるが、喫茶店に入り、すぐに錠を飲み込んでみた。このクスリ、あくまでも勃起薬であって性欲が増すわけではないのだが、時間のタイムラグを考えればとにもかくにも早めに飲んでおいたほうがいいだろう。当然ながらまだ体に変化はない。さあ、これからどうしよう。時間後のカチンカチンはどんな形で迎えるのがいいのか？風俗しかあるまい。すぐに手コキ店に向かい、夕方時からの予約を済ませた。そのころには股間がパツンパツンに膨れ上がつていることだろぅ。本番までまだまだ時間があるので、個室ビデオで仮眠をとるとしようか。視聴だけでこんなことになった記憶はない。個室内で昼寝から目覚めたところで、なんとはなしにをセットし、薄目で画面を眺めてみる。驚愕すべき現象が起きた。みるみるうちにパンツがチョモランマ愁怨になったのだ。画面に流れるのはマジックミラー号のありがちな一作品にすぎない。早送りどころか次のチヤプターに飛ばしてもいいぐらいの内容である。なのに、このビンビン具厶ロはどぅだ！パンツの中に手を突つ込んでみる。硬い。おそろしく硬い。シアリス効果、恐るべし。果たしてこれは、興奮と直結しているのだろぅか。自分でもよくわからない。興奮もなにもせず、ただ単にチンコが硬くなつているだけとも思えるのだ。試しにマジックミラー号を停止し、テレビ放送へチャンネルを変えてみる。センバツ高校野球、大相模の選手が画面に登場した。しぼんだ。さつきまでのチョモランマが、冋い丘となり、やがてなだらかな平地へ。この、わずか数分の実験によりわかったのは、シアリスといえども、やはり何らかの興奮材料がなければ勃起につながらないといぅことだ。凡庸なマジックミラー号とはいえ、裸体やフェラの映像は脳に入ってきているわけで、そいつが勃起をうながしているのだろう。グリっと本芯の通った震の肉棒となれば、好みのを観ればいったいどうなるのか。チョモランマはあるいは噴火してしまうのでは？プレーヤからマジックミラ号を取り出し、新たなマジックミラー号をセットする。入店時に棚からひとつかみして借りたので、このシリーズしか手元にないのだ。チャプターを飛ばし、好みの女の子を探す。いたいた。こんな清純そうな子が、ああ、そんなことまでしちやうのね。平地はまた盛り上がり、やがてカッチンコチンのフル勃起に。シコりたい…。この硬いペニスを思う存分シコシコしたらどれほど気持ちいいだろう。でもいましてしまうと、この後の手コキ店がムダになつてしまう。コキたい、コキたい。でもコケない。でもてあそぶうちに、先端からガマン汁があふれでてきた。その、少し粘度のある液体を亀頭に塗りたくり、さらに指で優しく甘触りしてやる。あぁ、シコりたい、シコりたいよ。誘惑に負けた。画面内の女子が騎乗位で腰を前後に振り始めたことで、私の中の何かが決壊したのだ。バナナのごとくそびえ立つペニスを握りしめ、上下に動かす。そう、この感触だ。骨ではない、でもグリつと一本芯の通つた硬質の肉棒。かつてのお前はずつとこうだつたよな。フニヤチンのオナニーとは也連い、快感が北冃中のあたりをずんずん襲ってくる。これだ、シコシコはこれじゃなきゃ駄目なんだ！さあ、出すぞ、出すぞ！がっつり出た。どういうわけだかやたらと量が多く、たったワン射精で、備え付けのティッシュを枚ほど消費してしまったではないか。お前の力が試されるのはフだご同輩ょ、充実した射精の後は何もしたくなくなるのが常ではないか。そのまま眠りに落ちる方も多かろう。しかし私は立ち上がらねばならない。予約した手コキの時間が迫っているのである。いそいそとレンタルルームに入室し、嬢の到着を待つ。数分後ノックして入ってきたのは、私の苦手とするギャル系の嬢だつた。飛田新地の悲劇を思い出した。そう、あのときも清楚系だと思って指名したら、部屋にあがったときはひどいギャル口調になったのだった。フニャチンの原因は彼女にもあったのだと自らに言い訳したことを覚えている。ボデイソープとイソジンの匂いただよう、ただでさえ気力の萎えるレンタルルームで、相手はギャル。案の定、パンツを下ろしてもそこにいるのは、半分皮かむりのしょんぼりチンコである。シアリスよ、お前の力が試されるのは今だ。ドクドク射精からわずか分で、またあの巨大な山脈を見せてくれ。「では始めますね〜」ギャルちゃんが股間にローションを垂らし、いじくり始めた。ペニスはスライムのように柔らかくムニムニしたままである。飛田事件を含む私の経験則からいって、分経過してもムニムニのままならもうあきらめたほうがいいだろう。「今日はアカン」とした時点で、身も心もアカンに支配され、もうそこからはピクリともしなくなるのが繊細な私の息子なのである。が、スラィムはゆっくり頭をもたげてきた。方向も定まらなかった亀頭がこちら側、つまりヘソの方へ意思を持って伸びてくる。心底、驚いた。立派に立ってしまったではないか。血管は浮き出し、裏スジはピンと張り、亀頭が光っている。さきほど個室ビデオで見たのと同じ、いや女の手が関与しているからか、さらに大きく硬くなったよぅにも思える。ワケがわからない。こんなギヤル風情のしょ一もない手コキで、どうしてこんなことになったのか。濃いのを一発ヌィてきたばかりなのに。「どぅ、俺のチンコ？」「すごく大きくなりましたよ」「どう？硬い？」「はい、カチンカチンです」男としてこの世に生まれた以上、いつも女のロからは「硬い」「大きい」の二大ワードを聞きたいものである。誘導尋問の形ではあるがはっきりと耳にできたことで自信がみなぎってくる。どうだい、このハガ、不のようなチンコは。さっき濃厚なのを出してもまだこれだぜ。握りごたえがあるだろ？ハードボィルド風のつぶやきは心の中のものなので、当然、嬢には聞こえず、無言でヌルヌルされるうちにあっけなく果てた。量はやはり減っていた。短時間のダブルへッダーでカチカチ射精回。やはり薬はたいしたものと言うべきだろう。