人間の業 ― 綺麗事の裏側 第105話:【連載】知っておきたい認知症のコト 第5回
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2026-10-13 20:00:00
人間の業 ― 綺麗事の裏側 第105話副題:本人も家族もラクになる「上手なコミュニケーション」の視点認知症の症状が進んでくると、これまで通りの言葉が届かなくなったり、同じ質問を何度も繰り返されたりして、接する側に疲れやイライラが生じやすくなります。第5回では、お互いの心理的負担を軽減し、穏やかな時間を増やすための具体的なコミュニケーションのヒントをご紹介します。1. 伝わりやすさを高める「会話の工夫」認知症になると、複数の情報を同時に処理することや、抽象的な言葉を理解することが難しくなります。〇 1回の発言に「1つの用件」だけを入れる 〇 ✕ 「お風呂に入ってから、ご飯食べて服を着替えましょうね」 〇 ◯ 「まず、お風呂に入りましょう」〇 具体的に示す 〇 「あっち」「それ」といった指示語は避け、「あちらの赤い椅子」「テーブルの上のお茶」と具体的に伝えます。〇 目線を合わせ、話すスピードを落とす 〇 正面から目線を合わせ、普段より一回りゆっくり、落ち着いたトーンで話しかけることで安心感が生まれます。2. 「間違いを正さない」アプローチ事実と異なること(「財布を盗まれた」「ここは自分の家じゃない」など)を言われたとき、正論で説得しようとすると相手は不安や怒りを強めてしまいます。〇 感情に共感する 〇 「泥棒なんて入っていませんよ」と否定するのではなく、「大事なものが見当たらないと心配になりますよね」と、まず相手の感じている気持ちをそのまま受け止めます。〇 話題や意識を自然にそらす 〇 一緒に探すフリをしながら「そういえば、温かいお茶でも飲みましょうか」と気分転換を促すのが効果的です。3. 「否定しない」ことが安心感につながる認知症の行動の裏には、必ず本人なりの理由や不安が存在します。感情の記憶は最後まで残るため、「叱られた」「否定された」という嫌な感情だけが強く記憶に残ってしまいがちです。「正しさ」を求めるのではなく、「本人が安心して過ごせるかどうか」を第一の基準に置くことが、結果として介護する側の負担軽減にもつながります。今日のまとめ〇 情報はシンプルに、1つずつ伝える〇 間違いを指摘・修正せず、まずは感情を受け止める〇 正しさよりも「安心感」を優先する次回(第6回)は、「介護者自身の心のケアと、地域や専門機関との連携法」をテーマにお届けする予定です。>この話が気に入ったら、ランキングバナーをポチッと押していただけると励みになります。



