天性の、恥ずかしい性癖 第209話:『快楽至上主義(ネオ・ヘドニズム)のゆりかご』
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2026-06-10 20:00:00
焦燥のルージュ、あるいは夜を溶かす指1. 蜜の味、あるいは忘却の熱薄暗いアパートの六畳間。 安物のリネンには、汗と煙草と、男の安価な香水の匂いが染み付いている。「ねえ、すぐ戻るから、いい子にしててね……」25歳の玲奈は、鏡に向かって真っ赤なルージュを唇に引いた。 自称・彫り師の指先には、自ら彫り込んだ歪な蝶の刺青。 彼女の背後から、27歳の健也が逞しい腕を伸ばし、細い腰を強引に引き寄せた。「おい、早く行こうぜ、 店が混む前に」大きな手がキャミソールの下へ滑り込み、荒々しく乳房を揉みしだく。 玲奈は甘く鼻を鳴らし、健也の胸に身を預けた。 首筋に這う熱い舌。 耳元で囁かれる低く太い声。「玲奈はお前が一番大事だよ、 子 供より、俺のものだろ?」その言葉に、玲奈の腰がびくんと震えた。 娘が布団の隅で「ママ……?」と小さな声を漏らしても、ふたりの耳には届かない。 すでに脳内は「今、この男に抱かれたい」という欲求で埋め尽くされていた。「すぐ帰るよ、ちょっとだけね」 それは娘への言葉ではなく、自分たちへの甘い言い訳だった。ふたりは、娘のことなどどこへやら、笑い合いながら鍵を乱暴に閉め、夜の街へ溶けていった。2. 歓楽のゆりかごパチンコ店の爆音と光の洪水の中で、玲奈は健也の膝に半分身体を預けていた。 大当たりのファンファーレが鳴るたび、彼女は健也の首に腕を回し、熱いキスをねだる。「健也ぃ……もっと、興奮してる顔見せて……」居酒屋の個室に移ると、玲奈は完全に健也に溺れていた。 焼酎を煽りながら健也の膝の上に跨がり、自身の手を彼の股間に滑り込ませる。「あー、子育てマジストレス……でも健也とこうしてるだけで全部忘れられる」 「俺がいればいいんだよ、 子 供なんて、後でどうにでもなる」玲奈は健也の指が自分の秘部を掻き回すたび、甘く喘ぎながら繰り返す。 「そうだよね……私が悪いんじゃないもん、 健也が欲しくて欲しくて仕方ないだけ……」3. 朝帰りと、冷徹な境界午前10時過ぎ。 ふたりは互いの体臭と酒と精液の匂いにまみれてアパートに戻ってきた。「……おい、鍵開いてるぞ」部屋の中は静まり返っていた。 小さな布団は冷たく、娘の姿はどこにもない。 お気に入りのぬいぐるみだけが、床に取り残されていた。健也は舌打ちをすると、苛立った声で吐き捨てた。「は? あいつ、どこ行きやがった、 ったく、めんどくせえ……、 元々俺の胤じゃねえだろ、あれ、 血が繋がってねえみたいな顔してるし、 お前が勝手に産みたがったんだから、お前がなんとかしろよ」玲奈の顔が一瞬青ざめた。 彼女は慌てて健也の胸にしがみつき、必死に声を震わせた。「そんなこと言わないで……! ごめんなさい……私がちゃんと言い聞かせるから……! あの子、最近わがままばっかりで……健也が苛立つのは当然だよ……私がもっとしっかり躾けなきゃいけなかったの……」彼女は「健也の子だ」とは一言も言わなかった。 ただ、必死に男の機嫌を取り、責任を自分の子 供に擦り付ける。 それが、この手のカップルの、最もありふれた、歪んだパターンだった。それ以来、玲奈は知らず知らずのうちに虐 待に加勢するようになった。家に帰ると、まず娘を必要以上に叱りつける。 「お前が悪いからママが怒られるんだよ!」 小さな体を突き飛ばし、泣き声を「うるさい!」と一喝する。 健也の前で「いい子にしてないと、パパがココに来れなくなるんだから」と冷えた目で言い聞かせる。娘の所作が話題に上るたびに、健也への貢ぎ物は増えていった。 パチンコの軍資金、煙草代、飲み代etc 自分の化粧品代を削り、時給の低いバイトを増やしてまで、健也にお小遣いを渡すようになった。 「これで機嫌直して……ね?」 玲奈は崩れたルージュで健也の首筋にキスをしながら、甘く囁く。健也は、貢物を受け取った時だけ満足げに笑いながら玲奈の腰を掴む。 「まあ、お前がそうするならいいけどな」玲奈は健也の硬くなったものを自ら導き入れながら、甘く喘いだ。 「健也のもの……私は健也のもの……」 娘の小さな泣き声が壁の向こうから聞こえても、彼女は腰を激しく振り続け、男の熱ですべてを塗り潰した。この国が育んだ自己至上主義と、即時快楽への依存。 女は男に溺れ、男は女を使って責任を突き返し、 知らず知らずのうちに母親自身が子 供への虐 待に加担していく。家を出て行った小さな足音は、もう誰の耳にも届かない。>※完全オリジナル作品です。二次創作ではありません。#オリジナル #官能小説 #一次創作 #知佳の美貌録
