天性の、恥ずかしい性癖 第184話:『不条理の交わり ―― 勃起の矜持と、不同意の罠 ――』
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2026-05-16 20:00:00
「――この恨み、いつか必ず晴らしてやる」 ここ数日、会社に顔を出すのが億劫で仕方ない。 飲み会の帰り、酔った勢いでつい立ちんぼに声をかけてしまった。 あの夜は彼女も「楽しかった」と満足げに眠りについてくれたはずだった。 なのに数日後、受付嬢を通じ突然「襲われた」と連絡が入った。 自分に直にではなく、受付嬢を介してだ。 当然、上司から御咎めを受け、女性群から侮蔑的な嘲りを受けた。 「眠っていたら部屋に押し掛けた」「酒に酔っていたから断れなかった」――後からそんな主張をされてしまった。 俺がどれだけ優しく扱い、彼女を気持ちよくさせようと必死だったかなんて、一切考慮されない。 酒のせい、心理の変化、翌朝の後悔。 全部が「不同意」の理由にされてしまった。 考えただけで、胃の腑が焼けるようにムカつく。性行為という行為は、根本的に不公平すぎる。 女性は受け身でいい。 気持ちよければ「同意」、悪ければ「不同意」で済む。 責任など最初から負う必要がない。 一方、男性は違う。 相手をちゃんとイカせなければ、勃起を持続させなければいけない。 しかも自分も強い刺激で射精したい。 サービスに集中しすぎれば萎えるし、萎えた瞬間に「わたしの体じゃ興奮しなかったんだ」と冷たい目で見られる。 最後まで持たせても、後日「やっぱり不同意だった」と言われたら、それまでの努力が全部無になる。 「天性の、恥ずかしい性癖」は相見互いのはずなのに、責任は百パーセント男性に押し付けられる。彼女は俺が酔っていたと嘲笑ったが、俺は今でも、あの夜の彼女のことを鮮明に記憶している。 出逢ってすぐ好きになった子だった。 二次会で入ったバーで目が合った瞬間、心臓が跳ね上がった。 笑顔が柔らかくて、声が甘くて……、童貞に近かった俺は閉店を待って勢いのままホテルへ連れ込んだ。 彼女は巧みに腰を動かし、俺を翻弄した。 俺は指を使い、舌を使い、必死で彼女を悦ばせようとした。 気を使いすぎると萎えが始まる。 感覚が失せた瞬間、彼女の目が冷たくなったような気がして、慌てて接吻でごまかし、密かに握って擦った。 その甲斐あってなんとかイカせることが出来、射精寸前まで追い込め、繋がりながら抱きしめたとき「これでこの愛は続く」とほくそ笑んだ。後で知った。 彼女は俺の高校の1年先輩で、既にふたりの子がいるシングルマザーだった。 俺が初めての相手に全身全霊を捧げたのに、彼女は既にして数年前にそれらを済ませ、しかも経験豊富で、この日も過去の男と比べながら俺を評価していたようなのだ。 経験値から言えば彼女は既に熟女の域と思われた。 だからかああしろこうしろと要求ばかりで、俺の射精欲求はいつも後回しだ。 萎えそうになると「大丈夫」と優しい声をかけながらも、内心では「わたしのアソコ、そんなに魅力ないの?」と疑ってかかっていたようなのだ。 実に不公平だ。女性は「受け」るだけでコトは成り立つ。 過去と比べながら歓喜に浸れるし、その時の気分次第で合意も不同意も自由に選べる。 男性は金品ともども「与え続ける」義務を負わされ、失敗などしようものなら「愛してもらえなかった」と「希少価値ある童貞」を褒めるどころか、駄馬の烙印を押される。 俺はこのような女に対し、己が武器の使い方もわからない童貞然であったことからして情けなく、なのに経験豊富な彼女の過去を知って殊更に腹立たしく、恋人を寝取られたような気がして惨めになった。 この恨み、いつか晴らしてやろうと思うほどに。もう二度と、萎えと戦いながら「同意」を乞うような真似はしないと(半強制的に)誓わされた。 カネだ!! いずれ、女どもが勝手に「不同意」などと言えなくなる日を、俺は牛馬の如く働きつつ密かに待ち続けている。……そんな思いを抱くのも、結局は母の影が俺をここまで歪めたせいなのかもしれない。 母は俺よりちょうど十八歳年上で、俺が生まれたのは母が高校を卒業したその年の夏だった。 シングルマザーとして俺を育て上げながら、介護職に就き、朝から晩まで高齢者の体を洗い、排泄を処理。 そんな憂さを晴らすように夜は自分の体を男たちに捧げていた。 結婚していた頃も、離婚してからも、母の周囲には常に複数の男の影がちらついていた。 まるで磁石のように、男を引き寄せては貪る――それが母の生き方だった。俺がまだ中学の頃、夜中に目が覚めてトイレに立ったとき、母の部屋から漏れ聞こえてきたのは、獣のような喘ぎ声だった。 「あっ……もっと奥まで……壊して」 ドアの隙間から覗くと、母は四つん這いになって、近所の建設作業員の男に後ろから激しく突かれていた。 腰をぐるぐる回し、尻肉を波打たせながら男を締め上げ、まるでプロの娼婦のように男を翻弄している。 男が射精しても母は休まず、体を反転させて今度はu馬乗りになって腰を振る。 汗まみれの乳房を揺らしながら「まだ足りないわよ……もっと出して」と囁いていた。 あの夜、母は何度もイキ果てたが、その間に男は三回も搾り取られていた。シングルになってからはもっと露骨だった。 介護施設の利用者家族や、夜勤の同僚、果ては近所のママ友の亭主まで餌食にした。 母のベッドはめくるめく違う男で埋まっていた。 俺が高校生になったある雨の夜、母はふたりの男を同時に家に連れ込んで絡み合っていた。 多感な時期に差し掛かってい俺は自分の部屋で息を殺し、大人の男女が醸し出す肉の音を聞いていた。 母は隣に我が子がいることすら忘れ、あられもない声を張り上げた。 その声は壁を通し漏れ聞こえた。 「前も後ろも……両方同時に犯して」と叫びながら、熟れた体をふたりの男に差し出す、淫獣の交わりそのものだった。 自転車に乗って訪問介護に当たる鍛えられた下半身の強靭さは尋常を通り越し、男たちが疲れ果ててへばっても、母はまだ腰を振り続け、精液まみれの股間を晒しながら罵りなじる。 「あんたたちじゃまだ足りないわ……もっと若い漢世話してちょうだい」そんな淫らで貪欲な母の姿を、幼い頃から間近で見続けた俺は、本能的に女という存在を恐れた。 母のような強い女に、俺の感受性豊かな体が満足させられるはずがない。 萎えたり、早くイッてしまったりしたら、母のように冷たい目で「それだけ」と見下されるのではないか――その恐怖が、俺を童貞か、それに近い晩熟のまま大人にさせた。 誘ってもらえない限り、声もかけられないからだ。 経験豊富な女を前に、必死で「与え続ける」しか能のない俺は、結局、あの夜も同じ過ちを繰り返した。 母の血が流れているせいか、俺の頭は四六時中女を求める。 しかし、いざ交わると欲情は何処へやら、女の体を悦ばせることしか考えられず、勃たないものだから見下され、つまるところ自分自身の欲求を後回しにするしかなかった。だからこそ、あの女の「不同意」なんて言葉が、俺の胸を焼くほどに腹立たしい。 母みたいな女が勝手に男を食い散らかして、都合が悪くなれば「被害者」面するなんて、許せない。 何度でも言いたい。 俺は母の淫らな影を引きずりながら、それでもいつか、金と力で女どもを黙らせる日を、密かに待ち続けている。>※完全オリジナル作品です。二次創作ではありません。#オリジナル #官能小説 #一次創作 #知佳の美貌録この話が気に入ったら、ランキングバナーをポチッと押していただけると励みになります。
