へのルート男の多くは、性的興奮と勃起と射精を通して95%の男が、なんらかのを感じることが出来る。しかし、女が性行為でに達する確率は50%以下と言われている。まして、性反応のサイクルの1つ「性的快感」たとえばクリトリスによる快感もだと解説することが多いため、この50%についても勘違いの数字が含まれていると考えるべきだろう。の基本は全身のあらゆる筋肉の緊張と開放が原則である。この筋肉の緊張には、精神的没頭と集中が中に求められることでもある。結果的には、足が攣りそうになったり、翌日に首や太ももなどが痛いなどの症状が現れるほど、激しい筋肉の緊張・硬直が必要とされる。女のは、その時の興奮、精神的没頭、集中を経て、全身の緊張、痙攣、およびその開放で得られるので、のパートナーとの間に信頼関係は不可欠である。ある意味で、「性的快楽」以外の目的・思考を停止することであり、瞑想や「禅」の境地のようなものでもある。もうこれで会うこともないだろうと思っていたが次の予約が入った。「ナオトさん、また依頼してもいいですか？なにかナオトさんならイケそうな気がするの・・・」嬉しいことを言ってくれるが、俺には自信がない！イヤ、正しくは「自信はないけど、やってみる！」である。千鶴子の期限は50歳までに。「え～！来月誕生日かいな！」次の依頼の日は、千鶴子の誕生日当日、昼過ぎにワインや食料を買い込み、南港の外資系ホテルにデイユースでチェックインする。前回とは見違えるように明るい表情を見せる千鶴子。「誕生日やのに旦那とか大丈夫？」と聞くと「私の誕生日なんか覚えてないわよ」と答えた。俺はこれまで「イカせて欲しい！」「でイッたことがない」という最多リクエストに応えてきたが、初回でイッた女は60%くらいである。残りの40%はリピーターになってイケることはあるが最長は10年近くかかった女もいる。女たちのオーガズムのレベルも、そこに至るルートもまちまちで、100%イッたと思っても次のオーガズムを感じると前のオーガズムは60%くらいに感じたり、要は女のオーガズムは青天井である。毎回、女のそのポテンシャルには驚かされる。どんな仕事でもそうだが簡単な仕事や作業では、モチベーションも下がってくるが難しい仕事や問題ほど「やる気が」どんどん湧いてくる。何より、やり遂げたときの達成感が半端ないのだ。問題が分かれば、必ず解決策が見つかる。相手をよく観察して、導いていく・・・「どうやったらもっと気持ちよくなるのか？」「どうやったらもっと興奮するのか？」オーガズムまでのルートを探り出す・・・『ひとりの女に向き合い、すべてを受け入れる。』俺は、そんな試行錯誤している過程が、この上なく好きなのである。千鶴子の50歳の誕生日を、一生忘れられない一日にしたい。何年か経ったときに「あの日が記念日だった」と言えるように・・・飲み過ぎは注意が必要だが、酒（アルコール）は一定量の範囲では大脳皮質を麻痺させてくれるうえに、脳内のテストステロンとドーパミンを高めてくれ媚薬として作用する。また、女にとって食べることも重要である。なぜなら女は、脂肪を蓄え出産、授乳の生物的役割があるから。女は食欲が満たされると生存への危機感が薄れ、生殖への意欲を増すという。また女は食欲と性欲の中枢が隣接し、食欲が満たされると性欲が満たされる。女のオーガズムを高めるためにロマンティックな音楽が流れるレストランで、美味しい食事と酒は効果的である。の前戯は会った瞬間から始まっている。食後しばらく雑談をしてから千鶴子の性的興奮のスイッチをONにしていく。ソファで横並びに座り、千鶴子の目を見ながら「これから千鶴子さんを性的な目で見ていくから感じとってね」と言いながら膝の上に手を乗せる。目を擦らそうとする千鶴子に「俺の目を見て！」と一喝する。観念した彼女の胸が大きく上下に呼吸し始める。俺は背後から肩をぎゅーっと抱きしめ耳元で「今から千鶴子さんのいやらしいとこ見せてね・・・」と言うと、お尻をこちらに向けて四つん這いにさせた。いきなり恥ずかしい格好をさせられることで、だんだん性的な興奮が高まっていく。マンコには決して触れず、脚や太もも、腰や仙骨周辺に手を当て、触っていくと、お尻がビクビクと震え出してくる・・・性の悦びは積み重ね「もうダメ・・・早く触って欲しい・・・」次は四つん這いの格好からソファに深く座らせて大きく股を開かせる。俺は彼女の股の間にしゃがみ込み、虚ろになったその目を見ながら手を握った。そしてもう一方の手で千鶴子の股間を触る。パンツ越しにビチョビチョに濡れているのがわかる。「脱がせて欲しい」そう言う彼女に「ここ、どうなってんの？目をそらしたらあかんよ。」パンツ越しにクリトリスと膣口周辺を触っているだけだが、どんどん感じていく。目をつぶって自分の世界に入り込もうとするが、その度に「俺の目を見て！」「スケベなんやろ？『私、スケベです』って言ってみ！好きなんやろ？」と言葉をかけつづけた。すると初めて「大好き～！」と叫んだかと思うと「イキそう！」と言い出した。「ちゃんと目を見てたら、そのままイケるから！」と俺が言うか早いか「イッちゃう！イ、イ、イクゥゥゥ・・・！」とそのままイッてしまった。事前に四つん這いや恥ずかしい格好をさせてマンコ以外の刺激をしていたとはいえ、俺がマンコ（直接ではなく）周辺に触れてからイクまでの時間は4～5分。チンコはおろか指さえ入れていないのに、ものの数分でイッてしまったのだ。落ち着いてきた彼女が「こんなの初めて、ナオトさんのことが好きになっちゃった」と言った。「目を見ると愛おしくなるんよ。相手を好きになるのが一番のポイントなんよ。他のこと考えて無かったやろ？」「もう、そんな余裕全然無かった！」と彼女は笑った。千鶴子が初めて見せる気を許した者だけに見せる少女のような笑顔だった。しばらく休憩した後、ゆっくりと湯船に浸かり、千鶴子を腿の上に跨らせて、いろんな話をした。気がつくと2時間もふたり抱き合って話をしていた。女は男の頼もしいカラダを実感し、男は女の柔らかなカラダを愛おしく感じ取る。場所をベッドにうつして、カラダをぴったりと重ね合わせ、お互いの体温を感じながら、心の働きに身をまかせていく。最初はだまっていたほうがいい。理性を司る言語脳の働きをクローズさせるためである。だんだんと千鶴子の心とカラダから力が抜けていくのがわかる。全身がダラっと脱力して、さらに身をあずけてくると、受け止めている俺の心も落ち着いていくと同時にリラックスしていく。この世界でたったふたりっきりになったような、お互いのために生まれてきたような、純粋で落ち着いた「愛」の気配を感じあう。相手あってのセックス！「好きだ」という気持ちを込めると、返ってくる心地よさが変わってくるのを実感できるはずである。理性を閉じて、純粋にその世界にひたり、心がゆらゆらと揺れる心地よさに漂う・・・ただ肌で感じることから心が動き出し、自然に心の奥へと流されていく。女は、今まで誰にも言えなかったことや、伝えられなかったことを素直に口に出したくなるかもしれない。このときだけでも思いっきり甘えて身をゆだねる。「甘え」は女の最大の「癒し」なのである。救いを待ち焦がれた少女に戻るように・・・とくに、女の性の快楽は、オキシトシンがもたらす安心感をていねいに積み上げていくことで、相手の男への安心と信頼という、しっかりとした土台が出来上がる。頭や頬を撫でたり、背中や腰をさすったり、抱き合ったカラダをゆりかごのようにゆらしていると、千鶴子のお尻や股間、脚などが、ふたたびもぞもぞと動き出してくる。「ナオトさん、入れて欲しい、ナオトさんが欲しい・・・」射精やオーガズムをゴールにするのではなく、お互いがずっと気持ちよく感じている状態がつづいていく。オーガズムとは、興奮した先にある現象にすぎない。イクのが幸せなんじゃなく「相手を信頼して自我を手放すという体験」にこそ幸福感があるのだ。千鶴子はイクことにこだわり、いちばん大切なものを取り逃がしていた。ふたりつながれて「幸せだなぁ」と感じることが大切なことであって、イク・イカないは二の次である。イクことにこだわり、心が満たされないまま快楽だけを追い求めれば、人はいつしか快楽の奴隷になっていく。体験人数や変態プレイを増やしつづけても、その延長線上にオーガズムはない。オーガズムは心を満たす「幸せ」という名のルートの先に待っているのだ。イク　＜　満たされる　＜　幸せイクことへのこだわりがなくなれば、それは突然起きるかもしれない。千鶴子にとってそれがいちばんいいルートだった。