由美と美弥子 3100

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    「でも、わたしの部屋は困るわよ。 住人の目もあるし。 あなたの部屋は……。 たぶん、真正面に見えるマンションよね。 あのあたり、お店のお客さんもいるんじゃないかしら」「お互いの部屋はやめましょう。 あなたと過ごす時間は、非日常的なひとときにしたい」「ロマンチックな脅迫者さんね。 それじゃ、ホテルってことかしら。 やっぱり、ラブホ?」「デイユースできるシティホテルにしましょう。 ロマンチストなんで。 今、予約します」 男は、ラブホテルを使ったことがなかった。 入ってから、システムがわからず戸惑うところを見せたくなかった。 男はスマホを操作した。「空いてました。 お店とは別の路線にあるホテルです。 Y駅になります。 タクシーより、電車がいいですよね」「そうね」「車中では話をしないことにしましょう。 隣の吊革に、たまたま掴まってる他人同士」「ありがとう」 普段も、女性に対してはそうなのに……。 ましてやこんなとき、上手い会話が出来るはずもなかった。 あらかじめ喋らないことにしておけば、気まずさもないだろう。 埠頭からは、ほぼ等距離に、2つの駅があった。 予約したホテルは、女性の店のある駅とは別の路線だ。 男はICカードを持っていたが、女性は持っていないようだった。 男に目で合図し、券売機に向かった。 細身のすらっとした後ろ姿だ。 髪が白くなければ、声を掛ける男がいるのではないか。 しかし、あの服の下に隠された裸身は……。 髪相応のシルエットだった。 乳房は潰れて垂れ……。 肉の落ちた尻には皺が寄り、隈が沈着していた。 もうすぐ、その裸を目の前に出来る。 男は腰を引いた。 すでに陰茎が勃起していた。 女性が券売機を離れた。 男をちらっと見て、改札に向かう。 男も後を追った。由美と美弥子 3099 <目次> エロ本を拾った話
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