由美と美弥子 3091

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Mikiko’s Room
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2020-07-25 06:24:08
部屋番号は飛んでいるが、女性の部屋は一見しただけで特定できた。 なぜなら、左右から数えてちょうど真ん中の部屋だったからだ。 郵便受けの横の数も、部屋数と同じ奇数だ。 真ん中は一目でわかった。 そして、その郵便受けに貼られた姓は……。 「赤木」。 男は、口角があがるのを抑えきれなかった。 あの花屋の店名が、「Akagi Florist」だったからだ。 部屋番号がわかれば、今日の目的は果たせた。 このまま帰ってもいい。 しかし……。 おそらく、監視カメラが作動しているはずだ。 郵便受けを眺めただけで帰れば、いかにも怪しい。 男は、奥の扉のインターホン前に立った。 白髪女性の隣の部屋番号を押す。 その部屋の郵便受けの口には、入りきらない郵便物が零れそうなほど差しこまれていた。 封筒の社名は、明らかに金融関係らしかった。 おそらく、サラ金などの督促状だろう。 そういう部屋の人物なら、部屋にはいないか……。 いても、応答しないだろう。 案の定、インターホンに返答はなかった。 男は静かに演台を離れると、マンションを後にした。 部屋番号を特定した目的は……。 もちろん、郵便物を送るためだ。 部屋番号と「赤木」という姓が付いていれば、届かないことはないだろう。 マンションの住所は、ネットで簡単に調べられた。 郵便物と言ったが……。 もちろん、ラブレターなどではない。 脅迫状だ。 同封するのは写真。 動画のシーンを拡大したものだ。 望遠鏡の性能に、改めて感心した。 拡大して静止画に起こしても、十分な画質が保たれていた。 はっきりと人物を特定できる。 あの白髪女性も、そして背後から犬のように番っていた男性も。 唯一、精液を顔面一杯に浴びた顔だけは……。 それだけ見ると、誰だか判別できないかも知れない。 しかし、一連の写真の中にあれば丸わかりだ。由美と美弥子 3090 <目次> エロ本を拾った話