由美と美弥子 3087

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     フィニッシュは、またフェラチオなのだろうか。 しかし、女性の手も口も、陰茎には伸びなかった。 陰茎を掴んだのは、男性自身だった。 そして、激しく扱いた。 女性は、顔をやや仰向けながら、男性の手元を見つめている。 男性の手が止まった。 刹那……。 亀頭から、白い鞭が伸びた。 女性の顔面に命中する。 眉間のあたりだった。 女性は、反射的に目を瞑っていた。 第2弾も、間髪を入れず発射された。 女性の鼻が、一瞬で埋もれるほどの量だった。 射精は、止むことなく続いた。 その量と勢いに、覗き男は圧倒された。 やはり、プロに違いない。 あるいは、AV男優なのかも知れない。 女性の顔は、やがて真っ白に塗りたくられた。 白髪と相まって、首から上だけが真っ白に変じた。 人ではない生きものに見えた。 いや。 これこそが人なのだ。 性慾の塊。 これこそが、真の人の姿だ。 覗き男は堪らず起ちあがり、テーブルを回りこみ、モニター前に躙り寄った。 陰茎を構える。 擦るまでもなかった。 曲がった陰茎の先、スモモのように赤い亀頭から、精液が迸った。 練乳の糸は一直線に伸び、モニターの女性の横顔に命中した。「あが。 あがが」 男はモニター前で、へっぴり腰を、カクカクと動かした。 名残の精液が、フローリングを汚していた。 しかし、それが見えたのは一瞬だった。「が」 男の視角は、一気に天井まで跳ねあがった。 瞳が裏返ろうとしているのだ。 これほどの悦楽を得られたのは……。 オナニーを始めたころの中学生時代以来かも知れない。 男は微笑みを浮かべたまま、尻を床に落とした。 背中がテーブルにあたり、コップの倒れる音がした。 しかし……。 もう、何も出来ない。 身体が横倒しになっていくのを感じながら……。 男の意識は、ビールの泡のように、はかなく消えていった。由美と美弥子 3086 <目次> エロ本を拾った話
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