由美と美弥子 3074

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    ■ 久しぶりに母から電話が架かってきた。 上京当初は寂しさから、由美からも頻繁に実家に架けていた。 しかし、美弥子と出会ってからは……。 まるでカチンコでも鳴ったかのように、日々が動き出した。 東京の渦に巻きこまれたという感じだろうか。 母と電話で話す機会も、次第に少なくなり……。 最近では、用がない限り架けることはなくなっていた。 ひょっとしたら最後に電話で話したのは、夏休みの終わり……。 実家マンションの隣人の葬儀に呼ばれたときかも知れない。 由美は、一人っ子である。 両親にとっては、ただひとりの子供だ。 こんなにあっけなく疎遠になってしまうものなのだろうか。 改めて考えると、ちょっと憮然とした気持ちにもなる。 それなら自分から架ければいいだけだが……。 最近は、美弥子に加え、万里亜と一緒にいることも多く……。 なかなか、ひとりになって実家に電話するような時間がなかった。 それに、もしそんな時間が出来たとしても……。 実家に電話してみようとは思わないだろう。 ま、別に仲違いをしてしまったわけでもないし……。 自然な流れに任せるしかないのだろう。「レターパック、送ろうと思って」「中身は?」「手紙」「なんでレターパックで送るのよ」「厚いのよ」「そんな長い手紙書いたの?」「わたしが書いたわけじゃないわよ。 預かったの」「ぜんぜん話が見えないんだけど」「じゃ、黙って聞いて。 山本先生が持ってらしたのよ」 山本先生というのは、由美が子供のころから通っていた拳法道場の師範だった。「山本先生からの手紙なの?」「違うの! だから、黙って聞いてって。 道場に、初老の男性が訪ねて来たんだって。 なんでも、その男性の奥さんが、公園で倒れたところを、若いお嬢さんに助けられたそうなの。 奥さんが気がつくまで、そばに付いててくれて……。 そのとき、そのお嬢さんが山本先生の道場に通ってたという話を聞いたみたいなの。 でもその後、奥さんが気がついたりしたどたばたで、名前を聞くのを忘れたんだって。 それで、礼状を書いて、山本先生の道場に持って来られたそうよ。 なんでも、アイドル歌手みたいな綺麗なお嬢さんだったって。 で、山本先生、由美だって直感したんだけど……。 いちおう、道場の新年会で撮った集合写真を見せたそうなの。 この中にいますかって。 その男性、躊躇なく由美を指差したそうよ。 で、先生、その手紙、受け取っちゃったんですって。 いちおう、封筒の中に金品類が入ってないことだけは確認したそうだけど。 でも先生は、由美の東京の住所を知らないでしょう。 それで、うちに持ってらしたわけ。 あなた、先生に暑中見舞いとかも出さなかったの?」「そんなの、誰にも出してないわよ。 年賀状なら出すつもりだけど」「これからのことじゃない。 で、由美には、覚えがあるの? 今の話。 封筒の裏には、宮高昭夫って名前だけしか書いてないの」「うん。 お葬式で帰ってたとき」「何にも言わなかったじゃない」「だって、奥さんも気がついて、何ごともなかったんだから」「だけど、こんな厚い礼状を書くくらい感謝してたら……。 名前を聞かないってのは不思議よね」「名乗るほどの者じゃありませんから」「ただの町人ですって? 由美、名刺作ったら。 便利よ。 それ渡せば済むんだから」「そんなの持ってる子いないよ」「じゃ、送るわよ。 スマートレターで」「さっき、レターパックって言わなかった?」「その小型版よ。 A5サイズの。 180円って安いわよね。 でも、今度帰ってきたら、返してね」「ケチ」由美と美弥子 3073 <目次> エロ本を拾った話
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