女の体温と性感ある程度、相手の女とコミュニケーションが取れてきたら、相手の身体に触れていく。俺は、最初の女でも触れた瞬間、「この女はすぐに反応してイッてしまうな」というのがわかるときがある。それをどこで判断しているかというと『体温』である。女の身体に触れた瞬間、エクスタシートランスに入りやすい独特の体温を感じとれるときがある。わかりやすくいうと、全身が風邪をひいたときのように熱を持つのである。最初に身体に触れたとき、相手の女がこの体温になっていると、そのまま優しく愛撫していると、喘ぎ声とともに痙攣が始まり、波が押し寄せるたびに激しさを増していき、間も無く勝手にオーガズムに達してしまうことがある。また、最初に会ったときには、口数が少ない大人しい感じの女で、途中まで無反応なマグロ女が、ずっと抱きしめたまま、マンコ周辺を弄っていると、そのうち女の身体が、フワッと暖かくなってきたなと思ったら、トランスに入りと同時に、悲鳴にも似た喘ぎ声で「こんなのがやりたかったの～！」「もっとメチャクチャにして～！」「もうぶち壊してぇ～！！」などと人格が壊れたかのようになることもある。セックスにおいて、オーガズムを得るためには変性意識状態（トランス状態）に誘導することが大切なことのひとつだが、そのためには相手の変化を観察することは重要ににして不可欠なことであるのだ。出産や仕事の忙しさ、住環境の変化などをきっかけにセックスから遠ざかる夫婦は少なくない。日本ではセックスの回数が強調される一方内容を充実させようとパートナーと話し合う夫婦は少ない。時間をかけ、お互いを慈しみながら、人間本来の「感じる力」を引き出し、ひとつに溶け合うセックスをしている夫婦は、どれくらいいるだろうか？ここ数年は「オーガズムを知りたい」「夫とのセックスが苦痛」という相談が急増しているが、大半の夫婦生活が妻の気遣いで成立しているのを実感する。まりな（52歳）は、数年前から頭痛と嘔吐に悩まされていた。原因は、無自覚に性交痛を我慢しつづけた結果のストレスだった。1人の子どもを授かったが、夫との夫婦生活は悲惨なものだった。5歳年上の夫とは、社内恋愛のすえ妊娠が発覚、そのまま結婚したが、その子は流産してしまった。その後も何度か流産を繰り返し、ひとり娘を授かったのは、結婚から10年目。出産を諦めていた頃だったという。良いも悪いも、夫が初体験で、夫とのセックスしか知らない。元々上司だった夫のモラハラは年を重ねても変わらず、性処理のようなセックスだった。夫は性欲が強く、交際中も、会えば必ずする。まりなが体調を崩していても、お構いなしに求めてくる。まりなはただ終わるのを待っているだけ。体は、確かにつながっているが、心はまったくつながっていないので、いつも虚しさだけが込み上げていた。でも彼は、外では女性受けが良く、拒めば浮気される、私なんか捨てられるという不安から応じていたという。そんなセックスは、新婚してからも週に1～2回、今もつづいている。それは、臨月であっても、授乳中であっても、変わりなく行われた。夫をフェラすることから始まり挿入、射精まで約5分！濡れてようが濡れてなかろうが挿入されることに、いつしかフェラをするときに唾液をたっぷり出すようにした。「夫とのセックスが苦痛」という女は、長年のセックスで快感を感じないのは「自分の体質」だと諦めている女が多いようだが、絶頂感を得れない体質の女はまずいない。そんな女たちから、セックス時間が5分だとか10分だとかよく耳にする。興奮（欲情）もしていないのに、そんな短時間内で女が感じることはまずないのである。「冷え」は女の大敵「夫とのセックスが苦痛」になるまでには、それぞれの過程がある。たとえば夫婦の会話がまったくないとか、話を聞いてくれない（話にならない）、セックスでハグやキスがない、日常のスキンシップが皆無だとか・・・だからそれは結果であって悩みの根源は「夫とのセックスが苦痛」ではないんだろうと思う。女の欲望は決して性的なものが到達点だといえないし、心の内側にあるものを吐き出したいという既婚者は多い。特に専業主婦などは、一番身近な夫に認めてもらわないと、誰にも認めてもらえない寂しさや不満を抱いてしまう。もちろんセックスで満たそうとする女が多い一方で、そうでない女もいる。彼女たちが求めているのは、普通にデートをして、悩みを聞いてもらいたいという欲求である。ただ悩みを聞いてもらうだけなら「女友達」でもいいような気がするが、それはそれで満たされないものがある。依頼する女たちは、同性では話せないこと、そして一番はやはり「男性」を感じながら話したい思いが強いのだ。CLUB passionは旦那に話を聞いてもらえなくて、いろいろ溜め込んでしまっている女たちの「駆け込み寺」になっているのである。一通りまりなの性生活の話を聞いていると、だんだん話の向こうの旦那に説教のひとつでもしたくなってきた。まりなの「鬱憤（うっぷん）玉手箱」が全開に差し掛かったときに、話を中断するように「今日はどうしたい？」聞くと「優しく抱いて欲しい・・・」とつぶやいた。今日この一瞬だけ男に優しくされても、その後の夫婦生活はなにも変わらないかもしれない。しかし彼女たちは、この一瞬に賭けて、俺たちに依頼をしているのは間違いない。彼女たちに後悔はさせない、最高のひと時を過ごせるように、依頼して良かったと言わせるために最善を尽くしていく。まりなの手を、俺の首に回させ優しく抱きしめた・・・「あれ！手が氷のように冷たい！」一瞬に冷えているのがわかった。冬の寒い時期ならともかく、時期は5月も末の昼下がり。春の空気から夏の空気に変わろうとしているころだった。「まりなさん、すごく冷えてるな～？」手を握りながら聞くと、夏でも手足が冷たくて、低体温だという。「手が冷たい人は、ココロが温かい」に医学的根拠はない（笑）女は、体が冷えていると性欲がわかない生き物である。俺は冬になんか手をつなぐと「うわ～、あったか～い！」と女に喜ばれるし、肌で抱き合うと「湯たんぽみたい！」と感激される。逆に夏は嫌がれるが・・・（苦笑）特に若い子に冷え性は多いが、まりなのような50代でも「冷え性」だという女も少なからずいる。また、ずっと冷え性だったのに更年期に差し掛かると、急にホットフラッシュに悩まされることもある。要は、女の体はデリケートだということである！体が冷えるということは「血行が悪い」ということ。頭痛、肩こり、生理痛、PMS（月経前症候群）、むくみ・・・などなどありとあらゆる不調が襲ってきて、セックスどころではなくなるのである。俺は医師ではないので詳しくはわからないが、まりながひとり娘を出産するまでに、流産を繰り返していたことも、性交痛も、オーガズムに至らないのも体の冷えと無関係だとは言えないだろう。もちろん男も血行が悪いとチンコに血液が回らず勃起不全（ED）だからね。性的に興奮した状態のことを俗に「燃える」という。まりなを「燃える」状態にもっていくためには、文字通り彼女の体温を上げる必要がある。「何か体があたたまるものを飲もうか？」まりなの手を握りながら見つめた。ホテルのメニューからホットココアと部屋に常備されていたハーブティーを用意する。「今日はゆっくりお風呂に入って、リラックスしよね！これからお風呂入れてくるから、上がったらマッサージやからね。足裏を揉まれたら体もあたたまるからね～」俺は、そそくさと、まりなの体をあたためる作戦を開始するのであった。～つづく～