ウルトラウーマン(31)

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「ウルトラウーマン」作:八十八十郎(はちじゅうはちじゅうろう)(31)代理絶頂「う………ふう……」 怜子は一瞬動きを止めて、熱い息をハンナの耳元に吐いた。 危うくペニスが射精前の硬直に向かいそうになる。 怜子はストロークを小さくしたまま亀頭で奥を揉んで、早めに射精することなくハンナに快感を与えようとしていた。 しかしウルトラウーマンを射精に導いた行為が、思ったより自分の中に性的な欲望を募らせていたのだ。 その上いつの間にかハンナが誘うように腰を振り始めて、つい怜子も動きを大きくしてしまった。 “ふう……気持ちいい………” ハンナのものが温かくペニスに吸い付き、そして甘えるように粘りついてくる。 ザーメンこそ漏らしていないが、怜子はペニスバンドの脇から自分の熱い露がじくじくと沁みだしているのがわかった。 背中に廻されたハンナの両手が、それとなく怜子を自分の柔らかい体に導いている。 怜子はもうお手本を示すことなど忘れて、欲望の赴くままにハンナと交わりたかった。 優しさ、いたわり、恥じらい、そして貪欲な快楽への欲求、同じ女同士だからこそ分かり合える性の営み。 ハンナの反応からして、もう彼女は怜子の淫らな誘いに堕ちているに違いなかった。 怜子は左手をハンナの右手と握り合わせた。 おずおずと握り返してきた手を軽くベッドに押し付けて交尾を再開する。 怜子はペニスをハンナに溶かし込む様に、その腰のくびれをうごめかせ始めた。 日本から来た女性科学者に抱かれながら、ハンナは身の内に満ちてくる快感を認めざるを得なかった。 ウルトラウーマンの性欲を満たす手伝いこそしたが、ハンナにとって女性同士の性行為は初めての事である。 性欲を訴える強張りを押し込まれているにも関わらず、柔らかい体に包み込まれ、乳房のふくらみが右に左に優しく自分のものに寄り添ってくる。 焦ることなく慈しんでくる女同士の行為は、快感のくさびを埋められたまま、まるで互いの肌が溶け合っていくような心地よさを覚えた。 とうとうハンナは自分から腰を振った。 腰を引いて怜子のペニスから半分逃げたり、また追いかけて飲み込んだりすると、目を閉じた怜子のスレンダーな背中が震えた。 ウルトラウーマンはベッドから2メートルほど離れたところで、食い入るような視線を二人に向けていた。 なぜかその顔に寂しげな表情が浮かんでいる。 ひとつに繋がったまま怜子とハンナは顔を見合わせた。 少し表情を和らげた怜子が口を開く。「淋しかったのね? もっと近くにいらっしゃい。あなた不安そうだから、まず私がハンナさんに合わせて射精するところを見せてあげる」 ウルトラウーマンは両膝を擦ってベッドまで進む。 ふと瞼を開けたハンナが右手をウルトラウーマンに差し伸べた。「手を握っててあげて、きっとハンナさんがオーガズムの時を教えてくれるわ」 怜子に促されて、ウルトラウーマンはハンナの手を両手に包んだ。「ハンナさん、気持ちいいの?」 ハンナは恥ずかしそうに頷いた。「ええ。たぶん私、怜子さんから気持ちよくさせられてしまう。でも大丈夫、その時も心はあなたと一緒よ」 ハンナはウルトラウーマンの手を優しく握り返した。「じゃ、始めるわよ。射精する時は教えるから、あたしたちの様子をよく見てて」 怜子の言葉にウルトラウーマンは小さく頷いた。「そんな情けない顔しないの。あたしが終わったらすぐ交代するわよ。あたしたちを見ながら準備………」 怜子はウルトラウーマンの股間を覗き込む。「………大丈夫そうね」 怜子の呆れ顔からウルトラウーマンは目を伏せた。 股間ではペニスバンドが隆々と勃起していたのである。 二人を包む毛布の起伏で、怜子の動きが激しさを増しているのが分かった。 絡み合った白い足の間から湿った音が聞こえてくる。 ハンナの眉が悲し気に寄せられ、揉み合わされている乳房が上下に波打ち始めた。「は、ハンナさん、大丈夫………?」 力が入り始めたハンナの手をウルトラウーマンは心配そうに握った。「ふう……心配しないで………ハンナさんは大丈夫よ。見てて……」 怜子は突然ハンナに唇を重ねた。「んぐ……!」 女性とキスの経験など無いハンナは唇を閉じて顔を逸らした。 怜子はさらに唇を求めながら、あおるように腰を使い続ける。「んん………は………あんんぐ………」 ハンナがくぐもった呻きを漏らした時、緩んだ唇の間から怜子の舌が蛇の様に滑り込んだ。 堰を切ったように女同士の唇が絡み合って、時折その隙間から怜子から逃げ惑うハンナの舌が垣間見えた。 忙しなく腰を振りながら、怜子はハンナの舌に絡んでいく。 そしてとうとう二人の下半身の動きが同調した時、ハンナは自分から怜子の舌を受け入れていた。 涼子とハンナは下半身をひとつに振り立てながら、互いの舌を吸い合っている。 ハンナの上半身から顔の肌が赤く染まり上がっていく。「ハ、ハンナさん………」 ウルトラウーマンの目から一粒の涙が流れ落ちた。「もうすぐよ………毛布を剥いでよく……見て………はあ……」 切羽詰まった怜子の口調に、ウルトラウーマンは二人の身体から毛布を引き剥いだ。 湯気を立てて成熟した女体が重なり合って、怜子がまるで別の生き物のように腰を振ると、愛液に光るペニスがハンナの股間で見え隠れしている。「ふう………ギリギリまで我慢して、相手が果てるのを待つのよ。見てて………」 怜子は突き上げるように腰を使いながら、ハンナの耳元に何やら囁き始めた。 “とってもきれいよ。私ももうたまらない、もういきそうよ……”「う……んぐ……あああ……」 初めてハンナの口から女の呻きが漏れた。 白い下腹の肉を震わせながら、ハンナの下半身がせり上がり始める。「ああ………もう締められてる………ううう……あたしも今我慢してるの」 怜子は上気した顔をウルトラウーマンに向けた。「あなたのをここに、射精しちゃだめよ!」 怜子の強い口調に、ウルトラウーマンは慌てて膝立ちのまま腰を突き出す。 ハンナに忙しなく腰を使いながら、怜子はウルトラウーマンのペニスを吸い含んだ。「ああ!!」 電気にも似た快感がウルトラウーマンの背筋を貫いた。 泣き顔で唇を噛むと、先端から漏れ出そうなものを必死で我慢する。 その時、繋いでいた手をハンナに強く握り締められた。「ん……ぐ! ………はあ!! ……」 裏返った声を出して、ハンナの身体が痙攣した。 全身の肌を紅潮させて下から怜子に抱きつくと、声もなく首を反り上げる。 急いで怜子はウルトラウーマンのペニスを吸い離した。「んぐ……あ………ああもうだめ!!」 怜子はオーガズムに縛られたハンナを抱きしめて激しく腰を突き動かす。「ああ出る! ……あお!!」 熱いものを受け入れたのだろう、ハンナの裸身がぶるぶると震えた。「んぐ! ……んは! ……」 腰を深く埋め込んだまま、怜子は断続的にハンナの中に射精した。 ウルトラウーマンはセックスの熱気に呆然としたまま、必死でハンナの手を握り締めていた。 怜子はまだ繋がったままハンナの乱れた髪の毛を整えた。 刺激しないように下半身を抜き去ると、ベッドを降りてハンナの身体に毛布を掛ける。「よく我慢したわね」 目の前に腰を下ろした怜子に、ウルトラウーマンは返事が出来なかった。 なにか残酷なものを見たような気もするが、それでいて体の中の炎はますます燃え上っている。 現にウルトラウーマンが装着したペニスバンドは、まだ股間で勢いを保ったままだった。「さああなたの番よ。まだ熱いうちにやりましょう。さっき私とあなたが我慢したような流れで、今度はあなたが射精すればいいのよ」「え、ええ……」 そう答えたウルトラウーマンの顔にはまだ不安が漂っている。「飛鳥隊員を目覚めさせ、地球を救うための大事なシミュレーションよ。侵略エイリアンに対抗できるのはあなたしかいない。頑張って」 怜子の励ましにもウルトラウーマンはうつむいたままである。「だいじょうぶよ」 怜子とウルトラウーマンは顔を上げた。 いつの間にかハンナがベッドの上で半身を起こしていた。「あなたならきっと出来るわ。さあ早くここに来て、私を抱っこして」 ハンナは微笑みながらウルトラウーマンに両手を差し伸べる。 それは若い頃、ハンナが恋人に発したセリフだった。 ようやくウルトラウーマンの顔に笑みが戻り、その両手に誘われるようにベッドに向かって立ち上がった。「うふふ……」 挿入をエスコートしようとした怜子は思わず含み笑いを漏らした。 ウルトラウーマンの赤い顔を見上げて、たしなめるように引き締まったお尻の肉を軽く叩く。「恥ずかしそうな顔の割には、ここはいたずらっ子なのね」 ハンナの両足の間で膝立ちになったウルトラウーマンの股間は、へそに付きそうなほど逞しくそそり立っていた。 怜子は右手にローションを受けてそのペニスに塗り付ける。「う………」 詰まった声を漏らして、ウルトラウーマンの裸体が小さく跳ねた。「これじゃ、すぐ射精しちゃいそうだけど……頑張って」 怜子はウルトラウーマンのお尻を撫でながらハンナへと誘導する。「ハンナさんの脇に両手をついて」 ウルトラウーマンが四つん這いになると、怜子はハンナに笑いかけた。「ハンナさん、この子の童貞を奪ってあげて」「ええ。………来て」 ハンナはそう囁いてウルトラウーマンの顔を見上げた。 そのまま両手がウルトラウーマンの首の後ろに回る。 ウルトラウーマンは右手でペニスをハンナにあてがって、静かにその目を閉じた。「いいわよ、さあ彼女とひとつになって……」 怜子の手に押されるようにして、ウルトラウーマンの身体がゆっくりとハンナに重なっていく。「はあ……」「んっ……ふう~」 二人の口から同時に熱い息が漏れ出た。 怜子がウルトラウーマンの横顔を覗き込む。「どう、初めての女性の中は?」 ウルトラウーマンの頭の中に怜子の声が響いた。「す、すごく気持ちいい……」 温かく包まれた部分から全身に心地よさが満ちていく。「じゃあ動いてみて」 ハンナの両手に引き寄せられながら、ウルトラウーマンはぎこちなくその腰を動かし始めた。「そうそう、だいぶ慣れて来たわね。案外上手だわ」 怜子は盛り上がり動くウルトラウーマンのお尻の肉を掴んだ。「経験を積んで、これで上手にやられたらたまらないわね。ハンナさん、大丈夫?」「え、ええ大丈夫……。はあ………気持ちいいわ」 怜子は頷いて二人の横に腰を下ろす。「もっとしゃくりあげるように動かしてみて。腰から下を上向きに回転させる感じで。そう………そうそう。すごい、鍛えてるから出来るのね。上手だわ」 ハンナの身体がゆっくりとくねって、両手の指がウルトラウーマンの背中を掴んだ。「ハンナさん気に入ったみたいよ。もっと速く、でも優しく動かして」 ウルトラウーマンはハンナの顔の横に顔を埋めると、その体臭を胸いっぱいに吸い込みながらお尻を振るった。 全身がしなやかに波打ち、その動きにつれてハンナのお尻がベッドから浮き上がる。「あ………は……ああ!」 ハンナの身体が徐々に紅潮し始めた。「射精する手前で我慢して、先にハンナさんをいかせるのよ」「はあ………く………はあ……………あ、んぐ!」「え?……ちょ、ちょっと……」 怜子は急いでウルトラウーマンのお尻を掴んだ。 指の中でお尻の肉がビクビクと痙攣していた。「出ちゃった?」 ウルトラウーマンは眉を寄せて下唇を噛んでいる。 上気した顔でハンナが目を開く。「はあ………熱いのがあたしの中を叩いてる。すごい何度も、たくさん」「ご………ごめんなさい………」 蚊の鳴くような声を聞いて、怜子はゆっくりと立ち上がった。「仕方ないわよ、初めてなんだから。ちょっと見せて……」 ウルトラウーマンが腰を引くと、まだ隆々と勃起したままのペニスがハンナの中から姿を現した。「うふふ、まだ暴れん坊は健在ね。若くて早いけど連戦には強そう」 怜子はウルトラウーマンのペニスを手に取った。「まだいける?」 ウルトラウーマンは力強く頷く。「よし。もう経験を積む時間もないし、飛鳥相手にはこのまま続けるしかない。でもあなたの射精量だと通常の半分しか射精回数が持たない。つまり二度目が勝負よ」 眉を上げた怜子にハンナも頷いた。 ベッドに身を起こしてウルトラウーマンに両手を差し伸べる。「あなたなら大丈夫よ。あたしとっても気持ちよかった。さあもう一度抱いて」 ハンナは繋いだウルトラウーマンの両手を引いて、自らベッドに背中を沈めた。ウルトラウーマン(30) <目次> 【マッチロック・ショー】フェアリーズ・パーティ(Ⅰ)
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