由美と美弥子 3481

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Mikiko’s Room
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2022-01-30 06:29:40
- Niconico
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■ ポケットパークでの一件は、今思い出しても、不思議な時間だった。 ひょっとしたらあのとき、時間が止まっていたのではないだろうか。 どのくらいのあいだ、植えこみの中にいたのか定かではない。 しかし、その間、前の道路を人っ子ひとり通らないなんてことがあるものだろうか。 しかし、香織からの合図はなかった。 そう云えば、香織には呆れられたものだ。 植えこみから見えていた2人の頭が、忽然と消えていたと言う。 驚いて植えこみに駆け寄り、向こう側を覗きこんだそうだ。「たまげましたよ。 2人ともマッパで大の字。 白目剥いてるし。 しかも、股の間にでっかいうんこ盛りあげて」 確かに驚いただろう。 後から聞かされた絵里子も驚いた。 と同時に、危険な兆しを感じないではいられなかった。 タガが外れつつあると思った。 あれ以来、野外でのプレイは途絶えていた。 あのときと同じことをしても……。 あのときのような昂奮は得られないだろう。 同じ体験の焼き直しだからだ。 めくるめく感興は、初めてのときにはとうてい及ぶまい。 といって、あれ以上プレイをエスカレートさせるのは、あまりにも危険だ。 今の生活を失いかねない。 絵里子や美咲が、こんなことをしていられるのは……。 専業主婦という生活の基盤があるからにほかならない。 この拠り所を失ったら……。 すべてが、砂の城のように崩れてしまう。 野外でのプレイは、しばらく自粛した方がいいだろう。 かといって、3人での隠微な遊びは、やめられそうにない。 どこかいい場所はないだろうか。 思いついたのは、初めて美咲を見かけたころの記憶に絡む場所だった。 マンション内のゴミ集積場だ。 ゴミの種別ごとに並んだダストボックスの前で……。 美咲が、ポリ袋を抱えてうろうろしていた。 明らかに、引っ越して来たばかりの住人に見えた。 美咲は、ようやく求めるボックスを見つけたらしく……。 持っていたポリ袋を、中に押しこんだ。 振り返って絵里子に気づくと、叱られたように頭を下げた。 目がテンパっていた。 見知らぬ土地にまだ慣れず、不安な毎日を過ごしている顔だった。 表情を繕う余裕さえないのだろう。 このゴミ集積場に目を付けたのは……。 監視カメラが設置されていないことを知っていたからだ。 なぜ知っているかと云うと……。 マンション自治会の会議で、監視カメラの設置が否決されたからだ。 一部の住民から、ゴミの分別などの違反が耐えないので……。 ゴミ集積場内に、監視カメラを設置したらどうかという提案があった。 これに対し、プライバシーの侵害だという反対意見が続出し……。 結局、提案は否決されたのだ。由美と美弥子 3480 <目次> エロ本を拾った話