由美と美弥子 3424

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Mikiko’s Room
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2021-11-07 06:01:40
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しかし、古い店舗とは云っても、監視カメラくらいは設置してあるはずだ。 ここで何かをするのは、リスクが大きい。 絵里子は頭を捻りながら、階を上って行った。 すると、ほとんど客の姿が見えないフロアがあった。 絵里子は、そこでエスカレーターを下りた。 2人も後に続く。 紳士服売場だった。 平日の昼間、紳士服を買いに来る客は多くないのだろう。 店員は、レジカウンターの中にいるだけで……。 フロアで接客することはないようだ。 3人が連れ立って歩いていても、店員は寄って来なかった。 しかし、人の目がないとしても……。 カメラの目はあるだろう。 むしろ、店員が少ない分、カメラで補完している可能性はある。 警備員室には、カメラのモニターが並んでいるのではないか。 妙なことは出来ない。 結局、売場を突っ切って、階段のある行きどまりまで来てしまった。 立ち止まった絵里子に、天啓が下りた。 ここだ。 階段脇には、トイレがあったのだ。 階段ホールを挟んで、男女用が向かい合っている。 絵里子は、頭上を見回した。 カメラはなさそうだが、油断はできない。 しかし、トイレの外にカメラがあったとしても……。 トイレの中にあることは、絶対にない。 重大なプライバシーの侵害になる。 もし警備員が、女子トイレの中を監視していたとしたら……。 それは事件と云っても過言ではないだろう。 すなわち、誰の目も届かない場所があったのだ。 階段周りには人影がなかった。 平日の昼間、紳士服売場の女子トイレを使う客は少ないだろう。「香織、中、見てきて」「絵里子さん、トイレっすか? でもなんであたしに?」「いいから。 誰も入ってないか確認して」 首を捻りながら、香織はトイレに入っていった。 鈍い香織は気づかないようだが……。 美咲は、悪い予感を感じたのだろう。 表情が消え、唇が震えていた。 香織が戻ってきた。「誰もいません」「個室の中にも?」「扉、ぜんぶ開いてました」 鍵を掛けていない状態だと、内側に開いているタイプの扉のようだ。由美と美弥子 3423 <目次> エロ本を拾った話