「夫婦の絆」も破壊するコロナ鍋5月に入ってネットニュースに『約4割はコロナ離婚を考えている？』という記事が掲載された。かつて1986年のCMで「亭主元気で留守がいい」というフレーズが大きな話題になったが、妻たちは夫が仕事に出かけている間に「1人の時間」を享受することができ、同時に、夫は夫で、仕事終わりに赤ちょうちんで一杯ひっかけ、一人酒を楽しむことで「1人の時間」を確保していたとも言える。お互い、いざとなれば「1人の時間」を作ることができるからこそ、家にいるとき多少イライラすることがあっても「事なき」を得ていたのだろう。しか～し、コロナによる自宅閉じこもりの場合、そうした逃げ道が一切なくなってしまった。人間の心理として、同じ空間に閉じ込められた環境化では、長引けば長引くほど、物事を客観視できなくなり、主観の考え方もどんどん視野が狭くなっていく。そうした環境では人は攻撃的になりがちなのである。先の見えない不安とイライラは、虐待やDVという形で表れると言う・・・「好きで一緒になったふたりなのに何でそうなるの？」と疑問に思う独身女もいるだろうが、これが現実である。もちろん、夫婦である以上、時にはケンカもするだろう。しかし、平時であれば、決してしないような精神的に相手を追い詰める行動を、こうした非常事態には無意識に行ってしまう。それは、自分自身も追い詰められるがゆえ、自己を守るために相手を攻撃してしまうのである。このような精神的虐待行動の呼び水となるのは、根本的な価値観の違いである。特に、このような事態においては、価値観の対立論争に陥りがち。それがエスカレートすると、相手の人格否定にまで発展してしまう。こうした負のループから抜け出す唯一の方法は「相手と向き合わない時間を作る」ことである。とにかく「1人の時間」を作ることが重要なのだ。ちょっと長めの距離を散歩でもいい。1人になって、自分を向き合う時間というのは、狭くなった視野を拡大させ、主観でしか考えられない視座を客観視・俯瞰視まで高めてくれるのである。俺たちに依頼することで、自分と向き合い、精神的安定を保っていた主婦から「もう限界です。夫が仕事に復帰したら、すぐにでも会いに行きたい」というメールが痛ましい・・・『誰かに逢いに行くか』は大事！中でも、今までの自分では考えられないような想定外な人や場所との出会いは、未知の扉を開いたり人生の枠組みを大きく変えるミラクルが起きる。触らない方が快感は増す、逢わない方が興奮は育つ緊急事態宣言が出てから、大阪・兵庫・京都以外から逢いに来るという依頼は、ほぼなくなった。このブログのせいで、過密的なスケジュールを組んでいたスタッフたちを少し休めさせるために良い機会だと思っていたが、こう長引くとは思わなかった。現在は、旧メンバーやリピーター、定期的に施術している女たちからの依頼に対応しているが、一昨日も可愛いぽっちゃり独身熟女から急な依頼が入り、県境を越えて逢いに行った。こんな時期に、俺たちを信頼して依頼してくれる彼女たちに改めて感謝！！そんな中、新規の客も劇減りなのだが、月に4～5人、ポツリポツリと依頼が入ってくる。面白いのが、そのほとんど全員が40代・50代の独身女性で、8～9割が自宅派遣で、しかも大阪市内もしくは大阪府下である。『大阪は欲望に素直（スケベ）な女が多い！』俺はそれが大好き（笑）新規客には、今回の緊急事態宣言においての利用ガイドラインを伝え、それに沿って派遣している。このガイドラインはCLUB passion独自のもので、今回のコビット19対策に於ける、ニューヨーク市保健局が出す「市民のセックスライフ」についてのガイドラインを元にアレンジしている。《原文（英語）》実は以前から、自宅依頼が多いのは40代・50代の独身女性で、しかも大阪が多いのは変わりない事実である。大阪は第３位生涯未婚率の高い“おひとりさま”47都道府県ランキング厚生労働省の「人口動態統計」によると、婚姻件数、婚姻率はともに年々低下し、生涯未婚率「おひとりさま」の比率は上昇傾向だと言う。婚姻率減少は、未婚率上昇を意味する。「国立社会保障・人口問題研究所」の「人口統計資料集2018」によると、50歳時に未婚の割合を示す「生涯未婚率」（45～49歳の未婚率と、50～54歳の未婚率の平均）は男の場合は23.4%、女の場合14.1%だった。都道府県別で見ると、生涯未婚率が最も高いのは、男の場合、沖縄県（26.20）次いで、岩手県（26.16）3番目が東京都（26,06）女の場合は、トップは東京都（19.20）次いで北海道（17.22）大阪府（16.50）の順である。独りでは満たされない大阪の独身女たちは、性を楽しむために依頼するのか？彼女たちの性欲は、他人とつながりたいという集団欲の一端である。そこには肉体の深い快感と心の救済があり、どちらか一方だけを満たそうとしても片手落ちで、性欲は完全に満たされることなく、孤独感はいつまでも心身でくすぶりつづけてしまうことになる。美咲（47歳・建築関係事務職）は東北地方出身で、流れ流れて35歳から大阪に住むようになった。大阪は東北出身者が少ない土地だが、身寄りも誰もいない大阪の地にすぐに溶け込んだ。「大阪で独りで死にたい・・・」それが美咲の口癖美咲は地元の短大を卒業した後、叔父が経営する東京の会社に就職する。仕事も恋愛も順風満帆。7～8年付き合った彼と結婚を意識し始めた頃、彼の浮気が発覚し破局。親への挨拶を済ませた後だった。その浮気は1度や2度ではなかった。「結婚して幸せな家庭を築く」そんな夢が一気に破たんした。「もう何を信じて生きて行けば良いの？」すべてが嫌になった。彼との思い出も東京というこの街も・・・そんな自暴自棄になっていた美咲を察し、叔父である会社社長が知り合いの大阪の会社を紹介してくれた。人生を変えるためには、『習慣』『人間関係』『環境』を変えることが有効である。東京から離れた見知らぬ土地で、一からやり直せる。美咲の新しい旅路だった。大阪の街はすぐに美咲を受け入れ、美咲も「大阪のオバチャン」になるまで時間はかからなかった。勤め始めた建築会社も、前任の経理担当者が辞め、美咲がすべて任されるようになっていった。従業員10人くらいの小さな会社、昼間はみんな現場に出ていて、社長と美咲のふたり、社長が出かけると美咲ひとりになる。仕事もすぐに覚え、ひとりになれる分、気兼ねなく働ける。紅一点の美咲は、みんなに可愛がられ、楽しい日々を過ごしていた。そんな美咲の感情の変化があったのは、東日本大震災からだった。俺もその日は、泊まりの依頼は入っていて、女がゴーゴー寝ている横で、夜通しテレビのニュースをかぶりついていた。メールをチェックすると何人か東京の客から、帰宅難民になって家に帰れないという報告が入っていたのを思い出す。美咲の実家は仙台の郊外、幸い家族は無事だったが、自宅は半壊して、避難所生活を余儀なくされた。震災は、直接被災していない多くの人たちの生活にも、多大な影響をもたらす。そのひとつに、恋愛や結婚観にも影響をもたらしたようで、震災をきっかけで彼との絆を再確認した“絆婚”や、結婚への意識が高まり、“絆”を求めて婚活をする独身女性が増えたという。被災した家族の元に物資を送ったり、直接被災にも足を運んだ。住み慣れた街の風景は、美咲の目を疑った・・・大阪に戻ってからも、恐怖で眠れない日がつづいた。いつも笑顔の可愛い美咲から笑顔が消えた。それから毎晩のように寝れない日がつづき始め、ふさぎ込むようになる。寂しさを紛らすように、浴びるように酒を飲みだしたのもこの頃だった。美咲の心の傷を癒す唯一の処方箋は『あたたかな肌のぬくもりで、体中を包み込んでもらう』ことだったのである・・・～つづく～