2019.2.4(月)
「どうしたっての?」
「すみません」
謝りながらも、涙は収まらないようです。
通行人の中には、車中を見て、明らかにぎょっとした顔をする者もいました。
ヘタすれば、通報されかねないと思いました。
中年男が、若い女を車中で泣かせてるんですから。
「ちょっと、出していいかな?」
女子工員は、泣きながら頷きました。
車は発進させましたが、土地勘が無いので、車を停められる適当な場所が思いつきません。
女子工員がこんな状態では、喫茶店などに入ることも出来ません。
結局、落ち着いて話を聞けるのは、わたしのアパート以外ないと思いました。
といって、断りなしにアパートに連れて行くのも憚られましたので、一応は断りました。
女子工員は、もう一度泣きながら頷きました。
ま、自分のせいで話が出来る場所が限られてしまってることは、自覚してたからでしょう。
アパートに着く前には、女子工員の涙もようやく止まってました。
見知らぬ景色に、気が紛れたのかも知れません。
駐車場に車を入れ、女子工員を促します。
「すみません。
こんなとこまで押しかけてきて」
「構わないよ。
後で送って行くから」
「すみません」
わたしのアパートは、志津子のところより、少しグレードが上の造りです。
マンションと言ってもいいでしょう。
鉄筋コンクリートでしたし。
3階建てですが。
わたしの部屋は1階にありました。
窓の外のベランダは表の道路に面しているので、ほとんどカーテンを閉めっぱなしです。
こんな環境なので、志津子のアパートで過ごすことが多くなったわけです。
「ここでいいかい?」
女子工員を、ダイニングキッチンの椅子に座らせます。
居間で向き合うより、話しやすいと思ったんです。
冷蔵庫からペットボトルのお茶を出すと……。
向かい合わず、角を挟んで直角に座りました。
冷えたペットボトルに露が浮くのと同時に、女子工員の頬は、再び新しい涙に濡れ始めました。
「すみません」
謝りながらも、涙は収まらないようです。
通行人の中には、車中を見て、明らかにぎょっとした顔をする者もいました。
ヘタすれば、通報されかねないと思いました。
中年男が、若い女を車中で泣かせてるんですから。
「ちょっと、出していいかな?」
女子工員は、泣きながら頷きました。
車は発進させましたが、土地勘が無いので、車を停められる適当な場所が思いつきません。
女子工員がこんな状態では、喫茶店などに入ることも出来ません。
結局、落ち着いて話を聞けるのは、わたしのアパート以外ないと思いました。
といって、断りなしにアパートに連れて行くのも憚られましたので、一応は断りました。
女子工員は、もう一度泣きながら頷きました。
ま、自分のせいで話が出来る場所が限られてしまってることは、自覚してたからでしょう。
アパートに着く前には、女子工員の涙もようやく止まってました。
見知らぬ景色に、気が紛れたのかも知れません。
駐車場に車を入れ、女子工員を促します。
「すみません。
こんなとこまで押しかけてきて」
「構わないよ。
後で送って行くから」
「すみません」
わたしのアパートは、志津子のところより、少しグレードが上の造りです。
マンションと言ってもいいでしょう。
鉄筋コンクリートでしたし。
3階建てですが。
わたしの部屋は1階にありました。
窓の外のベランダは表の道路に面しているので、ほとんどカーテンを閉めっぱなしです。
こんな環境なので、志津子のアパートで過ごすことが多くなったわけです。
「ここでいいかい?」
女子工員を、ダイニングキッチンの椅子に座らせます。
居間で向き合うより、話しやすいと思ったんです。
冷蔵庫からペットボトルのお茶を出すと……。
向かい合わず、角を挟んで直角に座りました。
冷えたペットボトルに露が浮くのと同時に、女子工員の頬は、再び新しい涙に濡れ始めました。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2019/02/04 08:10
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今日は何の日
2019年2月4日は、『立春』。
2019年と断ったのは、4日じゃない年もあるからです。
でも、1985年からはずっと4日ですから……。
「2月4日=立春」という感覚があります。
でもこれ、2020年までなんです。
2021年は、2月3日になります。
最後に2月3日だったのは、実は、驚きの昔でした。
1885(明治18)年のことです。
その後は、5日のことはあっても、3日はなかったのです。
実に、136年ぶりの3日の『春分』になります。
でもこの後、21世紀中は3日と4日が半々くらいの割合になり、5日がなくなります。
次に5日の『春分』が来るのは、2120年。
101年後ですから……。
もう、5日の『春分』は迎えられないですね。
最後の5日『春分』は、1984(昭和59)年でした。
さて。
暦の上では、今日から春ですが……。
季節はとうてい、春ではあり得ません。
ようやく、冬のどん底を抜けた程度。
新潟市の2月4日の平均気温は、2.0度。
最も低いのは、1月28日から2月1日の1.8度ですから……。
0.2度しか上がってません。
1月23日と同じ気温です。
ま、しかし、底を抜けたという希望はあります。
でも、去年の2月は寒かったんですよね。
雪が解けず、毎日『滑らナイゼン』を着けた長靴で通勤しました。
おかげで体力を消耗し、風邪をこじらせて副鼻腔炎にもなりました。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2019/02/04 08:10
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今日は何の日(つづき)
しかし、現在、新潟市の積雪は、ゼロ。
去年とは大違いです。
昨年の2月4日は、18㎝の積雪。
↓積雪がゼロになったのは、2月26日でした。
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=54&block_no=47604&year=2018&month=2&day=&view=
去年は特別でしたが……。
例年は、雪が降るとむしろホッとしてたんです。
嫌なことは、それが始まる前が一番いやなものです。
始まってしまえば、もう諦めがつくのです。
なので、降ってしまえば、またいつもの冬を淡々と過ごすだけなんです。
ホッとするのは、景色も関係してると思います。
雪が降り始める前は、毎日冷たい雨が降ってます。
黒いアスファルトが濡れて、さらに真っ黒。
屋根も同じです。
空には厚い雲が垂れこめてますので、ほんとに暗い。
電柱の街灯は、暗くなると自動で点灯するのですが……。
この時期は、昼でも点いてるときがあるくらいです。
しかし、雪が降ると、景色が一変します。
明るくなるんです。
一面、真っ白ですから。
包まれてる感もあります。
気分的には、冬直前の雨より、だいぶマシです。
でも……。
春雨はぜんぜん違います。
景色は暗くても、気持ちは春を感じてますから。
今日は、東京で春一番が吹く予報ですね。
ちょっと、気が早すぎませんか。
ほんと東京は、調子に乗ってる気がします。