魅惑の女王を逆に魅惑した結果




 奴隷のように跪き、仁王立ちする少年の肉棒を握る。屈辱を帯びた睨むような表情で少年を見上げる<魅惑の女王>の姿があった。
「ほら、舐めろよ」
「……は、はい。ダルク様」
 女王でありながらも命令に逆らえず、口を大きく開け広げる。剛直を少しずつ唇の内側へ、口内へ包み込んでいき、亀頭が喉に当たる限界まで飲み込む。およそ半分ほどが口に含まれ、残る根元は手の平に握られた。
(悔しい! 何故この私が!)
 涙ぐましい思いで女王は舌を練り動かし、何度も亀頭部を舐めまわした。肉先の秘裂をなぞり、裏筋を舐め上げる。時には吸い付くように亀頭にキスし、分泌される透明汁を吸い取ってから再び口内に頬張った。
 相手は<闇霊使いダルク>だ。
 LV7にもなった女王の方が、本当なら相手を魅惑する側である。女王はこれまでにも何体ものモンスターを篭絡し、何本もの肉棒をこの身に装備してきた。もしも凶悪な龍や猛獣に襲われたら、篭絡したモンスターを戦闘の盾にした。
 だが、ダルクにも闇属性モンスターを洗脳する力がある。彼のリバース効果に従属させられ、逆に女王の方がダルクに不思議な魅力を感じずにはいられなかった。漆黒の髪をなびかせた年下の少年が、たまらなく欲しくなってしまった。
 それが悔しい。
 相手を魅了してこその<魅惑の女王 LV7>だ。なのに自分がダルクに惑わされ、どんな言うことも聞かずにはいられない。ペニスを差し出されたのなら、そっと口に咥える以外にありえなかった。
 自分の方が相手に魅惑されてしまうなんて、それがとても悔しかった。
「真面目にやっているのか? もっと一生懸命奉仕しろよ」
 なんて事だ、注意されてしまった。自分の努力が足りなかったのだ。
 と、そんな気持ちを抱いてしまう。
「はい! 必ずやこの私がダルク様を満足させてみせます!」
 違う、これは自分の台詞じゃない。女王が下僕に言わせるはずの台詞だった。
 しかし、女王はダルクの術中だ。いくら心のどこかに正気が残っていても、結局は彼に感じる魅力に屈せずにはいられないのだ。
 女王はより大胆に顔を動かし、舌で懸命に舐めまわす。唾液を肉棒に絡み突かせ、亀頭やその付け根に塗りつけながら、頭を前後に振り続けた。もっと気持ち良くして差し上げなければ、精を飲み干してあげなければという思いで一杯だった。
「もっとだ。もっと頑張ってみせろ」
「――んぐっ、んちゅぅぅ――んもっ、むちゅっ」
 頬を窄め、ペニスを吸う。顔を前後に振るたびに、分泌された唾液が唇の端から溢れ出し、顎を伝って流れ落ちていった。
「ようやくまあまあ、ってところか。おい、女王とやら」
「ふぁいっ、なんれしょう」
 咥えたままの顔で、女王はダルクを見上げる。
「喜べ、飲ませてやる」
 肉棒が唸りを上げ――ドクドク! ビュク! ビュルン!
 亀頭から一気に精が弾け、左右の頬に、舌べらに白いコーティングが巻き散らされる。舌に滲んでくるような青臭い牡香に目を細める。女王は一滴もこぼすことなく、口を窄めながら肉棒から顔を離して、白濁を租借した。
「ふんっ、女王ともあろうものがもはや下品な牝豚だな」
 投げかけられる言葉さえ、女王の中で喜びに変わっていく。
(私の心がこんな子に……! でも、見て欲しい……!)
 己の忠実さを示さんばかりに、女王は精を租借する顔でダルクを見上げた。モグモグとわかりやすく口を動かし、歯で何度も白濁を噛み潰して、自分の唾液と混合させる。味が甘く軽く変化するまで噛み込んだ精液を――ゴクリ。顔の角度を上げ、ダルクにもわかりやすいように喉を鳴らして飲み込んで見せた。
「ダルク様ぁ……。あなたはこの私をこんなにも魅惑しました。この私を……」
「全く、無様な女王様だ」
 ダルクは満足げに微笑んだ。
「私はあなたの下僕になります。ですから、ですから私にあなたのものを!」
 女王は切なげに訴えかけた。
 欲しい。
 本当なら自分が相手を魅惑して、自分が主導権を握って手に入れるはずのその棒を、今は女王が牝犬となって求めている。
「堕ちたもんだな。だったら尻を出せ。犬のように四つん這いになるんだ」
「はい! ダルク様!」
 女王は内心舞い上がって、黒いショーツを膝まで下げる。スカート衣装の尻を差し出し、誘うような腰のうねりで尻を振った。
「いやらしい牝め」
 ダルクはスカート丈を捲り上げ、白い生尻を眺めて秘所をなぞる。
「もう濡れているのか。淫乱め」
 尻を撫で、膣口に指を押し入れる。わざとらしくかき回し、愛液を掻き出してみせた。
「だって、ダルク様のことを考えていたら……」
「そんなに僕が欲しいか?」
「欲しいです。ダルク様ぁ……!」
 女王は牝の顔つきで、アピールするようにして尻を振る。くねるダンスで牝香を漂わせ、魅惑のフェロモンでダルクに興奮してもらおうと懸命だった。
「仕方の無い牝犬だ。くれてやるよ」
 念願の亀頭を入り口に添え付けられ、ゆっくりと押し込まれる。
「あんっ、入ってくる……! ダルク様のが!」
「ほら、好きなだけよがれよ」
 膣穴を肉栓で閉じ込むと、女王は尻を喜ばせるかのように腰をくねらせた。左右にたわむ尻たぶの揺れが、性交への歓喜を表現している。ぎゅっと下腹部に力を入れ、膣壁を吸着させてダルクを味わった。
「幸せです。ダルク様」
 ただ栓を閉じてもらっただけで、女王は瞳を熱に溶かしている。表情を火照らせて、結合部からは淫らな愛液を垂れ流した。
「オラッ」
 試し撃ちのように腰を一振り。
「あん!」
 牝犬の淫らな鳴き声が響きあがった。
 もう一振り。
「あぁん!」
 突き込むたびに、女王は淫らに綺麗に鳴く。ダルクは面白がって腰を振り、思う存分に女王を喘がせた。
「あっ、あぁ――ひゃん! ひぁぁ! ああっ、あん!」
「ははっ、いいザマだ」
 ダルクの楽しげなピストン運動で、自分がいかに低く扱われているかを女王は実感した。いつもの自分だったら、自分が上位でなければ気が済まない。心の底に悔しい気持ちはあるものの、この快楽には逆らえなかった。
(本当になんてことなの! 私が……この私がペットにされているだなんて!)
 体は素直に喜んでしまう。
 ダルクの肉棒が気持ちいいのだ。より深く快楽を受け入れようと、女王は胸を地面に押し付ける。尻だけを高く突き上げ、腰をくねらせ尻たぶで喜んでみせた。
「くははっ、尻の穴がパクパクしてるぞ」
 笑いながら、ダルクは肛門に指を伸ばした。グニグニと弄くられる刺激に女王は尻をビクンと弾ませて、求めんばかりに尻をダルクに押し寄せる。もっと深く、奥底まで貫かれたい気持ちの現れだった。
「ああん! そこはぁ……! ダルク様ぁ!」
 こんな姿勢で肛門を弄られるなど、それほど屈辱的な事はない。だが女王は屈辱感に浸り込み、もっと組み敷かれたいとさえ思っていた。
(私、もうおかしい! 駄目だわ! 彼の効果に……ダルク様のリバース効果には逆らえないのぉぉ!)
「ほうら、よがれ」
 突き方が大胆なストロークに変化する。大振りな腰振りで亀頭ギリギリまで引き抜かれたものが、次の瞬間一気に奥まで貫かれる。膣壁の狭間を強く貫通される快感に、女王は背中を弓なりに反らして喘ぎあげた。
「――あ! あぁぁん! いやっ、あっ、ああん!」
 ダルクはくびれた腰を掴んで奥まで捻じ込む。肉栓を閉じられた女王は、ダルクの腰に自分の尻をなすりつけ、自らの膣壁を描き回した。
「あぁぁぁ……いいです。最高です。ダルク様の……」
「僕のがいつでも欲しいか?」
「欲しいです。ダルク様の欲しいです」
 ダルクは静かに腰振りを再開し、語りかけた。
「だったら、永遠に僕のペットになれ」
 ゆったりとした腰の動きで、ダルクは丁寧に膣壁を撫でる。亀頭でそっとなぞるように、じわじわとした快楽を女王に与えた。女王の膣は何度も刺激にヒクつき、尻をビクっと弾ませていた。
「なります! 私めを是非ともダルク様の下僕に!」
 食いつくような返答の早さだった。
「なら誓え、お前は僕の所有物だと」
「はい! 私はダルク様だけの所有物です! この口も、胸も、尻も脚も、全てをあなたの思うままに!」
「ふはははっ、堕ちたな女王! いいだろう! お前を僕のペットにしてやる!」
 ――ドクン! ドクッ、ビュルン! ドクドクン!
 熱い白濁を放出され、膣粘膜全体に精の熱気が広がっていく。こぼすまいと背中から腰にかけてを弓なりに、肉壷の角度を上げる。だが、あまりの量にそれでも白濁は溢れ返り、太ももを伝って垂れていった。
 それはあまりにも卑猥な光景だった。肉壷の中身をこぼさないために角度をつけるが、そのために女王は身動きが取れなくなる。下手に動けば、壷一杯に満たされた精液が外へ逃げてしまいそうだった。
 鑑賞し放題の下腹部をダルクは楽しげに眺め、割れ目にテープを張りつけた。ぴっちりと蓋が閉じられ、これなら壷の精液はこぼれない。
「おい、これから僕の寝床にお前を持ち帰る」
「はいっ」
「お前はペットだ。ちゃんと四つん這いでついて来いよ?」
 ダルクは女王に首輪を巻きつけ、鎖を繋いで歩んでいく。その背中を追うように、女王は尻を丸出しにしたまま四足で歩行した。
 まさしくペットの犬だった。
 もはやプライドの欠片も残っていない。ただダルクの一物が欲しいばかりに、鎖に引かれながら寝床へ連れていかれていった。