――じゅっ、じゅるぅ、じゅぷ、ちゅるるぅぅ……。
港の倉庫。
積まれていた荷物を椅子代わりに、紫雲院素良は大股で足を広げている。
その股座に座り込み、柊柚子がフェラチオに励んでいた。
「ねえ素良、本当はこんなことしないんだからね?」
まるで仕方なくやっているかのように、柚子は一物の根元を手にして頭を動かす。経験の無い拙い口技で刺激を与え、柚子なりにソレを気持ち良くさせようと励んでいた。
融合を教わる授業料を体で支払うということに、本来ならあるべき疑問を柚子は欠片も抱いていない。
それどころか。
これが自分の義務なのだと、柚子は至極当たり前のように捉えて、咥えているのだ。
「わかってるよ。遊矢が好きなんでしょ?」
「べっ、別にそういうわけじゃ……」
「はいはい。続けて?」
「……もうっ!」
性格はいつもの調子と変わらない。
ただ、性行為への疑問だけが取り払われ、柚子の中ではこんな形でのお返しが普通化していた。
――じゅるるっ、じゅっ、ちゅぷぅぅぅ……。
柚子にとって、それは本当に単なるお礼。
そもそも強引に腕を引っ張り、倉庫まで連れて来て、頼み込むようにして融合を習っているのだ。
だから、これくらいは当たり前。
「どうやら、効き目は抜群だったみたいだね」
素良はおもむろにカードを取り出し、満足そうな顔でイラスト面を眺め始めた。
『精神操作』
この効力は想像以上に上手く働き、柚子はすっかり、義務を果たすかのような顔で、亀頭を口に含んでいる。操られている自覚はなく、性に対する抵抗も抱かず、あまりにも平然と口に肉棒を出し入れしていた。
本来なら、肉棒を口に入れる少女の気持ちはどんなものか。
「ねえ、素良。ちゃんと気持ちいいの?」
今の柚子には、棒アイスを舐める程度の感覚でしかない。
「うん。すっごく気持ちいいよ」
「ふーん? じゃあ、もっとサービスしてあげる」
柚子は上半身を脱ぎ始め、おもむろに乳房を晒した。
「えぇ? いいの? 柚子」
「いいに決まってるでしょ? その代わり、たっぷりレッスンしてもらわなくちゃ困るんだから!」
元気に明るく振舞いながら、はりきった顔で乳房のあいだに肉棒を挟み込み、柚子はパイズリに挑戦する。決して巨乳とはいえない柚子の胸だが、おわんのように膨らみかけた二つの乳房は、肉棒を心地良く受け入れた。
「いいのかなー。ここまでされたら、僕がレッスンで返さないといけなくなるよ」
「いいのよ。そのためにしてるんだから」
たわしで擦るかのように、柚子は乳房で肉棒を磨く。
「それじゃあ、絶対最強になっちゃうし……」
「最強にまでなれるなら、ますますいいじゃない!」
柚子はますます張り切って、亀頭に向かって顔を落として、先端をチロチロ舐める
口技とセットの胸の刺激に、射精感が込み上げた。
「ああ、柚子。そろそろ出ちゃう……」
「いいわよ。出しなさい? 飲んであげるから」
柚子は奥まで咥え直して、小刻みに頭を揺らす。
舌をべったりと貼り付けて、這わせるようにしながら、握った右手で手淫を交える。コツを掴みかけてきた柚子の責めに、素良はたまらず射精した。
「……んっ、ごくん」
柚子は口いっぱいに溢れる精液を飲み下し、腹に収めて、白濁に濡れた唇を指で拭う。
「……ふぅ、気持ちよかった」
「でしょ? またシてあげるから、早く融合の続きを教えなさいよ」
服を着替え直しながら、柚子は教えをせがむ顔で素良へと迫った。
「しょうがないなー」
「さあ、特訓よ特訓! 強くなるんだから!」
「はいはい。早く始めるよ」
そして、柚子は特訓を積み重ね――
*
遊矢には悪いけど、余計は記憶は残さないし。
――別に構わないよね?
素良は、柚子の四つん這いの背中を眺めた。
スカートの丈を丸々と剥き上げて、桃色のショーツを脚の付け根まで下げていく。
白く丸いお尻が現われ、素良は尻房を鷲掴みにした。
「早く済ませてよね」
そう言いながら、犬が尻尾を振るかのように、柚子はお尻を振りたくる。
「わかってるって」
素良は一物を取り出して、先端を入り口へ押し当てる。
腰を押し進め、肉棒全体を柚子の膣口にはめ込んで、素良は腰振りを開始した。
「――――あっ!」
柚子は喘ぎ、背中をビクンと仰け反らせた。
肉棒の出入りのたびに息を乱して、熱く火照った顔で髪をゆさゆさと振り乱す。
「――あっ、あっぅ! ああん!」
「気持ちいい? 柚子」
「――そ、素良こそ! あぅっ! い、いいんでしょ?」
負けを嫌うかのようにして、柚子は下腹部に力を込める。素良にもよがってもらおうと、柚子も体を前後に揺すり、刺激を与えてやろうと励んでいた。
「僕は柚子に感じて欲しいな」
素良のスイングが柚子を喘がせ、さらに背中を仰け反らせた。
「――ひあぅ!」
「ほら、気持ちいいでしょ?」
「――あん! 素良――も、もうっ!」
柚子はほぼ一方的に責め抜かれ、大きな喘ぎと共に地面へ突っ伏す。尻だけが高い姿勢となり、より深く肉壺を貫かれ、柚子は防戦一方となっていた。
「あらあら、感じちゃって」
しかし、素良の腰振りが緩んだ隙に、柚子は反撃を開始する。
「私だって!」
柚子は素良へと体を向け、素良を下へと押し倒し、肉棒へ跨る形となって体を弾ませ――。
「えぇ? 騎乗位?」
素良は目を丸めていた。
「どう? 私だって、これくらいできるんだから!」
柚子は誇らしげな顔で尻を弾ませ、素良を喘がせようと膣壁を駆使して肉棒へ刺激を与える。
「あっ、ちょ……ちょっと柚子……」
すぐに射精感が込み上げて、素良は焦った。
「あら、もう終わり? しょうがないわね」
「柚子って、ここまで積極的に――」
素早い腰振りペース。
その快感に、今度は素良が逆らえなくなっていき――
やがて――
「――さあ! イけ!」
――ドクン! ドクドク! ビュルン!
*
「ねえ遊矢ぁ、柚子って本当にストロングだよね」
「え? なんだよ急に」
「いやぁ、ストロングだよ。遊矢じゃ、結構大変かもしれないけど、ゆくゆくは頑張ってね」
「だから何の話だよ。柚子がどうしたっていうんだよー」