目次 次の話 どーもー! 皆さんこんちわー! エスパーくんでーす! もちろん、ちゃんと本名はあるんだけど、とりあえずそう名乗っておくわ。 なんかこう、格好いいペンネームとかあれば、それでもいいんだけどね。 今んとこ、あんまりいいもん思いついてないからさ。 あ、俺ってね? 身分的に言ったら、どこにでもいる普通の高校生だったりするんだけど、ちょーっと凄い秘密があって、実は超能力が使えんの。 これさ、生まれつきってわけじゃなんだよね。 パワースポット? みたいなさ、神様がいらっしゃるとかの、言い伝えのある場所にい…
エスパーくんの仕掛けたマッサージ
目が覚めると、何故かマッサージ店の中にいた?
前作に続く続編第1話 目覚めればマッサージ店
前の話 目次 次の話 気づいたらここにいた。 「え!?」 まず真っ先に、新條美鶴は困惑していた――といっても、その表情の変化は、傍からすれば実に乏しく、そう焦っては見えないだろう。 事実、美鶴はこの状況にしては冷静だ。 もっと大袈裟に慌てふためき、パニックを起こしても良さそうな状況下で、少しばかりしか焦ってはいない。その少しの焦りすら、すぐに自制心の中に閉じ込めて、己の精神を少しでも状況分析へ傾けていた。 「――どこ?」 美鶴は周囲を見渡した。 設置されているロッカーやテーブルに、風景写真を額縁に飾った壁から、シャ…
第2話 マッサージの開始
前の話 目次 次の話 新條美鶴は全身で警戒した。 一歩でも近づけば殺すと言わんばかりの、呪いさえ宿した凶眼で男を見据える。それだけ相手を恐怖させんばかりの顔でありながら、頬は立派に染まり上がって、両腕も肝心な部分を隠していた。 右腕で胸を守って、左手ではアソコをぴったりと覆い隠している。 警戒心で相手を威嚇する野生動物のように、恥じらいと共に拒絶の意思を全開に、美鶴は一歩後ずさっていた。 「何よ。その格好」 誘拐犯の登場に、一体どんな怪物が出て来るかと、モンスターに襲われるような覚悟を半ば以上していたところに、現れた…
第3話 濡れたら負けのオナニー強要
前の話 目次 次の話 悔しくて堪らない。 「声が出ちゃったねぇ?」 ようやく乳首から指は離れて、マッサージは一時的に中断されるが、その代わりに男は人の顔を覗き込み、大手柄でも立てた顔をして、存分に煽ってくるのだ。 「いい声だったよ。一瞬だったけどね」 「ふん」 美鶴は顔を背け、壁だけに視線を注ぐが、不愉快極まりない笑顔は、どうしても視界の端に入って来る。 「惜しかったのにねぇ? あと二秒? 一秒? それくらいだったのにねぇ?」 「…………」 「ねえねえ、どんな気持ち? 是非とも感想を聞かせて欲しいな」 「その調子に乗った…