お屋敷づとめ。Vol.4―栗坂舞 昼下がりのふわふわご奉仕―

サークル「とらいさうんど」さんの同人音声作品(R-15指定)。

今回紹介する作品は、声や態度はクールだけど性格は純情なお世話係の女の子が
ご主人様にあたる男性を癒したりやや大胆なサービスをします。

状況に合った効果音を鳴らしながら色んな会話をするキャラ重視の作りが魅力で
メイドよりも友達に近い口調で序盤はクールに接してたのが
お世話するうちにだんだんと気持ちがほぐれ、素直な仕草を少しずつ見せるようになります。
昼下がりはクールなメイドと
栗坂舞が癒しのサービスをするお話。

「ご主人様ー? ちょっといいですか?」
舞はややトーンの低いクールな声の女の子。
ある日の午後、自室でごろごろしてる主人公を見て呆れると
運動の代わりにオイルマッサージをしてあげます。

本作品は「円ヶ丘館(まるがおかかん)」と呼ばれる大豪邸でお世話係の一人として働いてる彼女が
110分近くの時間を使って彼に熱の入ったご奉仕をします。
全編を3つのシーンに分け「昼下がりのご奉仕・オイルマッサージ」はオイルマッサージ
「耳にやさしい時間」は耳かき、「穏やかな愛の時間」はキス&耳舐めと内容を大きく変えて進めます。
シリーズの4作目にあたりますが、舞台設定が一緒なだけで登場人物や声優さんは毎回違います。

「まあ ご主人様のご奉仕をするっていうのは ここで働いてる限り…その いや、なんでもないです」
今回のお相手を務める舞は典型的なクーデレキャラ。
序盤は一定の距離感を取りながらプロらしい流れるような手つきでお世話します。
しかしある程度お話が進むと彼の気持ちを確かめたり、逆に自分の想いを遠回しに伝えてそれを崩そうとします。

サークルさんは「ASMR×キャラクター」と銘打ってますが
少なくともこの作品は音よりも2人のやり取りのほうがずっと魅力的です。
今何をしてるかなどの状況説明は必要最低限まで減らし、本当に色んな話題を振って少しずつ親密度を高めていきます。
それなりに強い好意を抱いてるのだけど素直に伝えられない恥ずかしがり屋な女性です。

それに対して効果音はどのパートも種類をほぼひとつに絞り動きやリズムで変化をつけてます。
無言になって音だけを聞かせる時間はあまりありませんからASMR成分は低いと言えます。
音質は良いので雰囲気作りの役割をきっちり果たしてると思います。
むず痒い会話と音に癒やされて
舞が主人公の部屋にやって来て軽い会話をした直後にする最初のサービスはオイルマッサージ(約32分)。
ベッドにうつ伏せになった彼の背中、肩、腰にオイルを塗り拡げながら揉みほぐし
最後は仰向けにして腹部も同じ要領でお世話します。

開始と同時に「ひたっ」という若干ぬめりけのある水音が鳴り始め
シーンによって位置、動き、リズムを変えてその状況を表現します。
垂れ流しではなく適度に変化させてるあたりにサークルさんのこだわりを感じました。
耳かきなどに比べて音にしにくいサービスですし十分な品質を持ってると言えます。

「まあ 別にいいんですけど あんまり色んな子とベタベタして ご主人様の激しい取り合いになって 館で戦争が起きるような事には しないでくださいよねー」
「今度は私にも マッサージして欲しいなと言ってみたり…」

そして舞も効果音に負けないレベルのクーデレっぷりを早速発揮します。
他のお世話係ともイチャイチャしてる彼に遠回しな言い方で釘を刺しつつ
気持ちよさそうな表情を見て今度は自分にもして欲しいと控えめにお願いします。
手際がいいと言われてちょっぴり照れるなど、事務的感より純情さのほうがずっと際立ってます。

続く耳かきは同じく32分ほど。
膝枕の状態で左耳→右耳の順に器具を使って汚れを取り
それから専用のクリームを耳につけて両方同時に泡洗浄します。
使用する器具は明言されてませんが、音の感じからして耳かき棒と思われます。

耳かき棒は「ぞりゅっ ずしゅっ」という若干ざらつきのある平べったい音が使われており
耳の壁を繰り返し優しく撫でるように動かします。
会話しながらお世話してる状況を踏まえて音の間隔を長めに取ってました。
オイルマッサージよりも無言の時間を長めに用意し、音と会話を両方楽しめるようにしてあるのも良いです。

泡洗浄は約8分と時間は短いものの、シュワシュワパチパチした心地いい音が至近距離で鳴ります。
本作品の中で最も音フェチ成分の強いシーンと言えるでしょう。
すべてを終えた後に耳と体をタオルで拭く音も入ってたりと、セリフで表現できない部分を上手くカバーしてます。

「そのとろけた感じの顔って ほら 恋人に見せる表情みたいだなーって思ったり思わなかったり」
最中の会話は先ほど以上に恋人っぽさを出したものが多いです。
自分にすっかり安心してる彼の表情を見て特別な雰囲気を感じ
彼女自身もこのひと時に安らぎを感じてることをそれとなくほのめかします。
相変わらずストレートな言い方はしませんけど心の距離が明らかに近づいてるのを実感できます。

そうやって身も心もスッキリさせた後、いよいよちょっぴりエッチなサービスに入ります(約33分)。
キスをしてから左右の耳を個別に舐めるR-15ではギリギリの行為で
R-18との違いが出るよう水分を控えたり舐め方を比較的ソフトにしてあります。

「やっぱり恥ずかしいけど 頑張ってあげる べ、別にその 深い意味とかないですけど」
口を使うためマッサージや耳かきよりもセリフの量は減ってますが
この行為自体が十分な愛情表現ですし、定番のセリフも登場して彼女のデレっぷりがより鮮明になります。
多少突き放すことも言ってた序盤とはまるで違う素直な彼女を見せてくれます。

このように、会話をメインに据えその側面を効果音で補強した和やかなサービスが繰り広げられてます。
キャラ重視の作品
クールな女性がだんだんデレていくのを見守る作品です。

舞は異性としてそれなりの好意を抱いてる主人公に幸せなひと時を送ってもらおうと
普段通りのクールな声と態度でプロらしい丁寧なお世話を続けます。
そして彼の緩んだ顔につられて自分の心も徐々に緩み、最後のほうは素直な気持ちで接します。

クールなメイドが癒したりちょっぴり踏み込んだサービスをしながらデレる展開
どのシーンも会話量を多めに設定し、彼女の心情変化を綿密に描くキャラ重視の作り
質の高い音を状況に応じて変化させるこだわった演出。
最大の売りである彼女のキャラが引き立つように作品を組み立ててます。

「わかるでしょ? 誰にでも こんなことしないって ね?」
本当に少しずつデレを強くしていくところがすごく良かったです。
特定のタイミングで一気にデレるのではなく、シーンごとに微妙な変化を与えていきます。
最初の時点で気があるのはなんとなくわかるのですが
それが鮮明になってくると聴いてるこっちがニヤニヤしてしまいます。

サービスについては個性よりも堅実さを重視してる印象を受けました。
マッサージは音の質感はほぼ一緒にして鳴らし方に違いを出し
耳かきもお掃除に使うのは耳かき棒のみとシンプルなもので揃えてます。

こういう会話メインの作品で色んな音を鳴らすと聴き手が集中しにくくなりますから
今のバランスが丁度いいのではないでしょうか。
これ以上に音の存在感を大きくしたい場合は総時間を伸ばす以外に手はないと思います。

クーデレキャラが好きな人には特におすすめします。

CV:陽向葵ゅかさん
総時間 1:50:05

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
2019年2月4日の24時まで20%OFFの720円で販売されてます。
その場合の点数は9点です。