双子の快楽催眠

サークル「ナシミカン」さんの催眠音声作品(男女両用)。

今回紹介する作品は、無邪気で可愛らしい声と態度の双子が
独特な催眠と感度操作に力を入れたエッチで恍惚感や幸福感を与えます。

左右から交互に、あるいは同時に話す双子形式が最大の魅力で
シーンごとに2人の役割を切り替えながらリラックスと深化を細かにリードします。
双子の声に包まれて気持ちいい世界へ
双子の女の子に催眠をかけられドライオーガズムを目指すお話。

「はぁーいっ! いらっしゃいませぇ~ 双子のー、催眠部屋にー ようこそぉ~っ!」
双子はややトーンの違うどちらも可愛い声の女の子。
気持ちよくなりたい願望を抱いてやって来た主人公を温かく迎えると
元気な様子で催眠を聴く際の環境を説明します。

本作品は催眠音声ですっかり定着した「双子」をテーマに
彼女たちが手分けしたり協力しながら深い催眠状態へと落とし
フェラやSEXといった直接的なプレイではなく声だけでイかせます。
サークルさんによると男女どちらでも楽しめるように作られてるそうです。

(右)ほ~ら。だんだん、声がー、頭の中にー(左)心地よ~く、響いてくるぅ~。
双子と言えば2人が左右に寄り添い交互に、あるいは同時に語りかけてくるのが大きな特徴です。
本作品もその例に漏れず音声の序盤から変化に富んだ誘導を繰り出します。
聴いた感じだと「双子のいいなり」を初めとする本家双子を意識してるように思えました。
ただ単に声を左右で振り分けるのではなく、シーンごとにある程度の役割分担をしています。

催眠は4パート17分30秒ほど。
仰向けに横になり、まずは双子の合図に従いゆっくり深呼吸します。

吸ってー 肩の力が 吐いてー いっぱい抜けていく
そして双子は早速合図を出す係と暗示を入れる係に手分けしてリラックスを促します。
さらに最初のパートは肩、腕、お腹、足といった体の脱力
次のパートは「落下する」「沈む」「ぼんやりする」など意識の力を弱める暗示を重点的に入れます。

術者が1人の時に比べて暗示の量や密度が高く、比較的早い段階から意識のぼやけを感じました。
このシーンに関しては双子を上手に運用してると言えます。

お次はより深い催眠状態に入るために手を叩いて目を覚まし
直後にカウントを数えて催眠に入るのを数回繰り返します。
催眠音声では割とよく見かける「揺さぶり」という技法です。

意識? 意識! 落ちる? 落ちる! どんどん? どんどん! 落ちる! 落ちるぅ~っ!
さらに双子は以前よりもセリフを細かく分けて左右に意識を揺さぶったり
わざと正反対の暗示を同時に入れて混乱を誘うなど、聴き手がより入りやすくなるようサポートします。
とあることが気になって私は残念ながら深く入れなかったのですが流れは良いと思います。

リラックスして深化させるシンプルな流れに双子独自の要素を盛り込んだテーマ性のある催眠です。
聴き手を深い催眠状態に誘導することを目的に
前半は深呼吸+脱力の暗示、後半は揺さぶり+深化の暗示と
シーンによって使用する技術や暗示の内容を切り替えながら進めます。

少なくとも私にはサークルさんが双子をある程度研究されてるように思えました。
左右からだらだらと語りかけるのではなく双子独自のアプローチをちゃんとしてるのがその証拠です。
現に前半の深呼吸は十分なリラックス効果が見込めます。

ただし、この催眠を聴いて深いところまで入れるかと訊かれたら私は首を捻ります。
全編を通じて双子の話すペースが遅く、間も長く取られてるからです。

特にセリフの間を頻繁に取ってくるおかげで深化パートに悪い影響が出ています。
畳み掛けるように暗示を入れるべきところで引っかかりを多く作ってるのがとにかく気になりました。
話すスピードも全体的にもっと速くしたほうが双子の持ち味が出るかなと。
声だけで気持ちよくするエッチ
エッチシーンは7パート25分ほど。
プレイは股間の愛撫、言葉による絶頂です。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

だからー、今度はー、甘くて、とろとろになっちゃうーエッチな、快感を~ 右:味わいましょー。 感じましょーっ!
独特な催眠をかけて主人公を気持ちいい世界に案内した双子は
もっと気持ちよくなってもらおうと言葉を使って彼の感度を強化します。

エッチは物理的な刺激はできるだけマイルドにし、主に声を使って絶頂へと導きます。
最初の2パート10分間はドライに向けた準備の意味合いが強いプレイ。
胸、お腹、股間を軽く温めてからパンツ越しに彼女たちから撫でられてるイメージをします。

右「柔らかい、指でー、優しくー、なでなで~、なでなで~っ。」
左「プニッとした、手でー、さわりー、さわり~、くすぐったいかもぉ~っ!」
そしてエッチが始まると双子は多くのシーンでセリフを重ねて語りかけるようになります。
表現を変えて同じ意味合いのセリフを言うことが多いですね。
両方聴こうとすると頭が痛くなりますから、片方に意識を向けるか聞き流すのがいいでしょう。

ドライオーガズムを迎えるのはその後から。
先ほど感度を高めた部位をさらに強化し2回の絶頂を迎えます。

右「気持ちいい! 快感! すごく強くなる! 気持ちいいっ! 快感! とても、深くなるっ!」
左「乳首、しびれて、お股、震えて、背中、ヒクヒクして、全身が、まったく耐えられないぃっ!」
個々の暗示は良いのですが、ここもセリフの語気・スピード・間がぎくしゃくしていてイキにくくなってます。
セリフを重ねる演出も多用しすぎると結局は2人が個別に話しかけてるだけになってしまうので
重要な暗示だけを揃えて、あるいは表現を変えて言うなどメリハリをつけたほうが良かったように思えます。
私が聴いた時は催眠の入りが浅かったせいで体が多少温かくなる程度でした。

このように、催眠音声らしさを意識したマイルドなエッチが繰り広げられてます。
ほんわかした作品
確かに双子なんだけどあと一歩が足りない作品です。

双子は主人公に普段とは違う心地よさや快感を与えようと
音声の最初から左右に寄り添い話し方を変えながら細かくリードします。
2人が協力して催眠とエッチを進める流れや最中に使用する技術など
術者が1人で施す場合とは明らかに違う部分が数多く見られます。

ですが話し方については残念ながら1人の時とほぼ一緒です。
以前「ふたりがけ催眠カミングオーガズム編」のレビューを公開したときのやり取りで
双子役のみもりあいのさんが「双子の演技は1人の時とは違う」とやんわりおっしゃられてました。
その部分が本作品において大きな影響を与えてるのだと思います。

双子催眠自体が非常に特殊なので技術的に「ここがダメだ」と言えるものではありません。
実際に聴いてみて違和感があった原因を自分なり考えた結果こういう意見に至りました。
普段のレビューよりも曖昧な指摘であることをご了承ください。
ですが話すスピードや間の取り方を全面的に改善すれば今よりずっと良くなると確信してるのは事実です。

左「催眠術、効いたかな~?」
右「効いてると思うよ~」
もうひとつ、催眠パート終了時に双子が言うこのセリフはいけません。
術者が自信なさそうなことを面と向かって言うと被験者に不安を与え、最悪催眠が解けてしまいます。
双子の年齢に合った会話を入れたかったのでしょうが堂々としてるのが望ましいです。

絶頂シーンは合計2回。
淫語と喘ぎ声ごく僅か、ちゅぱ音はありません。

以上のことから今回はこちらの点数とさせていただきました。

CV:御崎ひよりさん
総時間 49:29

オススメ度
■■■■□□□□□□ 4点


体験版はこちらにあります